ホーム > ブログ > リワーク(復職支援)プログラム(その53)
2019年06月08日
千里中央(大阪府 豊中市・北摂 千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の53回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖復職支援成功のカギ(リワーク成功のカギ)はあせらないこと〗(Ⅴ)
◎復職(return to work)(リワーク(return to work))②
~復職後(リワーク後)の慣らし勤務で、遅刻・欠勤がなく復職後の仕事(リワーク後の仕事)もできていれば通常勤務へ~
⇒復職後の慣らし勤務(リワーク後の慣らし勤務)で、順調に復職後の仕事(順調にリワーク後の仕事)ができていれば、定時勤務へ。しかし、この復職後の定時勤務(リワーク後の定時勤務)はゴールではありません。しだいに復職後の定時勤務での業務(リワーク後の定時勤務での業務)の量が増え、リワークプログラム参加者(復職支援プログラム参加者)周囲からのリワークプログラムへの期待(復職支援プログラムへの期待)や復職後への期待(リワーク後への期待)も高くなるなかで、リワークプログラム参加者本人(復職支援プログラム参加者本人)のメンタルヘルス疾患再発予防のセルフメンタルヘルスケアがリワークプログラムでいっそう求められ(復職支援プログラムでいっそう求められ)ます。復職後の課題(リワーク後の課題)は、いかにメンタルヘルス疾患の再発を予防しながら、リワークプログラム参加者本人の能力(復職支援プログラム参加者本人の能力)を復職後の仕事で発揮(リワーク後の仕事で発揮)していくかということです。復職直後(リワーク直後)と、ある程度、復職直後から時間が経過(リワーク直後から時間が経過)してからでは、復職後に直面する課題(リワーク後に直面する課題)が変わっていきますが、復職後の課題の変化(リワーク後の課題の変化)を意識しながら、しっかりとセルフメンタルヘルスケアをしましょう。
◇ 復職後の慣らし勤務から定時勤務移行(リワーク後の慣らし勤務から定時勤務移行)の目安
⇒『・復職後の慣らし勤務での欠勤(リワーク後の慣らし勤務での欠勤)、遅刻、早退がない
・復職後の慣らし勤務での集中力(リワーク後の慣らし勤務での集中力)や復職後の作業のスピード、正確さ(リワーク後の作業のスピード、正確さ)に目立った問題がない。たとえば、復職後のパソコン作業(リワーク後のパソコン作業)がほかの人と同程度の速さ、正確さでこなせるようになることも、復職後の慣らし勤務から定時勤務移行の目安(リワーク後の慣らし勤務から定時勤務移行の目安)のひとつ
・職場の仲間らと復職後の慣らし勤務中に交流(リワーク後の慣らし勤務中に交流)がある
・メンタルヘルス状態がよく、疲れやストレスを翌日にもちこさない
・復職後の慣らし勤務での問題(リワーク後の慣らし勤務での問題)がないメンタルヘルス状態の回復が復職後4~6週間(リワーク後4~6週間)続いている』
復職後の定時勤務移行直後(リワーク後の定時勤務移行直後)は、通勤するだけで疲れ、久しぶりの仕事に不安や緊張を感じます。復職後、職場の人から気遣われる(リワーク後、職場の人から気遣われる)ことに、プレッシャーを感じてしまうリワークプログラム参加者(プレッシャーを感じてしまう復職支援プログラム参加者)もめずらしくないです。また、復職直後からバリバリと働けない自分(リワーク直後からバリバリと働けない自分)に引け目を感じ、あせるリワークプログラム参加者(あせる復職支援プログラム参加者)もいます。
『・疲労をためこまないことが、復職後の定時勤務移行直後のポイントに(リワーク後の定時勤務移行直後のポイントに)
・復職後の定時勤務移行直後は無理をさけ(リワーク後の定時勤務移行直後は無理をさけ)、毎日の生活リズムの乱れを整える』
復職後4ヵ月(リワーク後4ヵ月)をすぎると、リワークプログラム参加者本人自身(復職支援プログラム参加者本人自身)が復職後の職場の雰囲気(リワーク後の職場の雰囲気)に慣れはじめ、周囲も通常の対応へと変わっていきます。復職後の職場の雰囲気のなか(リワーク後の職場の雰囲気のなか)で、ほかの社員と同じようにリワークプログラム参加者の仕事量(復職支援プログラム参加者の仕事量)やリワークプログラムなどデイケア(復職支援プログラムなどデイケア)参加者の責任が増え、つい復職後に無理(リワーク後に無理)をしてしまいがち。リワークプログラムなどデイケア参加者(復職支援プログラムなどデイケア参加者)が周囲の期待にこたえきれず、無力感を抱いたり、メンタルヘルス不調をきたすリワークプログラムなどデイケア参加者本人(復職支援プログラムなどデイケア参加者本人)も少なくないです。
『・リワークプログラムなどデイケア参加者本人が過度に期待(復職支援プログラムなどデイケア参加者本人が過度に期待)されないよう、現在のメンタルヘルス状態をこまめに伝える
・リワークプログラムなどデイケア参加者本人自身(復職支援プログラムなどデイケア参加者本人自身)のメンタルヘルス不調再発のサインを見逃さないようにする』
例えば、復職後から数ヵ月(リワーク後から数ヵ月)たって、働ける自信がついたころ、リワークプログラムなどデイケア参加者本人ががんばりすぎ(復職支援プログラムなどデイケア参加者本人ががんばりすぎ)て生活リズムが乱れ、メンタルヘルス不調が再発するケースがあります。
◇ メンタルヘルス不調再発のサイン
⇒『・腹痛、頭痛、めまい、不眠、食欲不振などの身体的な症状
・復職後の定時勤務での欠勤(リワーク後の定時勤務での欠勤)、遅刻や早退が目立つ
・復職後の定時勤務での仕事の効率(リワーク後の定時勤務での仕事の効率)が落ちる
・復職後、職場で人との交流(リワーク後、職場で人との交流)が乏しくなったり、身だしなみに気をつけなくなる
・意欲の低下や気分の落ちこみ、自信喪失、自殺念慮などメンタルヘルス症状の悪化』
復職後半年(リワーク後半年)から復職後1年(リワーク後1年)で、業務の制限もとれ、周囲からも特別扱いされることはなくなり、完全に通常の業務に復職(通常の業務にリワーク)します。リワークプログラムなど復職支援デイケア(復職支援プログラムなど復職支援デイケア)参加者本人もある程度、満足感をもって働くことができるような「真の復職(真のリワーク)」への時期となります。
『・慢心がメンタルヘルス不調再発の危険性を高めるので要注意
・復職支援施設に通う(リワーク施設に通う)などして、復職後のフォローを受ける(リワーク後のフォローを受ける)ことにより、メンタルヘルス自己管理の意識やセルフメンタルヘルスケアの方法を復職後フォローアップ(リワーク後フォローアップ)のリワークプログラムであらためて確認(復職支援プログラムであらためて確認)します』
■メンタルヘルス疾患が完治していないことを、リワークプログラムなど復職支援デイケア参加者(復職支援プログラムなど復職支援デイケア参加者)本人が自覚しながら
⇒一般に、職場では「メンタルヘルス疾患が完治しなければ復職できない(完治しなければリワークできない)」とみなされがちです。職場から「ちゃんとメンタルヘルス疾患を治して、通常勤務ができてから復職(通常勤務ができてからリワーク)してください」などといわれることがありますが、メンタルヘルス疾患の完治が復職可能(リワーク可能)の条件であることは誤解です。メンタルヘルス症状が少しあったとしても、就労できるメンタルヘルス状態であれば、職場は、復職を受け入れ(リワークを受け入れ)ざるをえません。
リワークプログラムなど復職支援デイケア参加者本人(復職支援プログラムなど復職支援デイケア参加者本人)は、メンタルヘルス疾患再発の危険性を十分に自覚しながら、復職支援施設(リワーク施設)などメンタルヘルス科専門医療機関でのリワークプログラム(メンタルヘルス科専門医療機関での復職支援プログラム)を復職支援の一環(リワークの一環)として受けることによって、復職後に職場で自分の能力を発揮(リワーク後に職場で自分の能力を発揮)できるように、メンタルヘルス自己管理を心がけていきましょう。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。