身体症状(不眠) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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不眠(眠れない)

Q5.「眠れない症状」になるのはどうしてですか?

A5.私たちの睡眠は、安心な状態になったら眠る仕組み、疲れたら眠る仕組み、夜だから眠る仕組みの3つで調節されています。

したがって、安心できない状況にある時、脳が疲れていない時、身体と脳が夜の状態になっていない時に、よく眠れない状態に陥ることになります。試験の前の日に緊張して眠れなくなった、昼間にあった嫌なことを思い出してしまって眠りにつけなかったなどという経験は誰にでもあります。

ニュースを見ていると、世界中の自然災害、大事故、戦火の様子が中継されます。災禍にあった人たちは「不安で眠れない」と訴えます。心配で、不安で眠れないというのは、世界共通の表現です。誰でも安心できない状況になると眠れなくなるのです。心配事で眠れない日が続くと、今度は眠れなかったらどうしようという不安が、就床時刻が近づくにつれて高まってきます。

こうなると出来事と関係なく、毎晩寝つくのに苦労するようになります。ポジトロンCTという脳の活動を調べる検査を行うと、不眠症の人は、寝る前の時間帯に大脳辺縁系という情動と関連した脳部位の活動が著しく高まっていました。

つまり、心配で脳が興奮し、目がさえて眠れなくなっているということです。睡眠不足になると日中の眠気が強くなり、夜は深く眠るようになります。長く起きていると、脳が疲労してくるのと関係しています。これは、活動中に疲労した脳を積極的に休ませる機能です。脳が活動している聞に一種の老廃物(睡眠物質)が脳に蓄積し、これが疲労に応じて脳を休ませる仕組みが明らかになっています。遅くまでの仕事が続いたなどの理由で、睡眠時聞が不足している時は、布団に入るとぐっすり眠ることになります。

一方で日中不活発に過ごしていると、睡眠がだんだん浅くなってきます。成人が毎晩8時間以上床に入っていると、だんだんと睡眠が浅くなってきます。長く続くと、夜中に何度も目が覚めるようになります。夜だから眠る仕組みは、脳の奥にある体内時計がつかさどっています。体内時計は、私たちが意識しないところで、昼間明るい時期に効率的に活動し、夜暗くなると眠るよう脳と身体を調節しています。体内時計の働きで、いつも床に就く2時間くらい前になると徐々に皮膚の温度が高くなり、熱を逃がし、体内の温度を下げます。こうして、身体が休む準備ができるため、一定時刻になると眠くなるのです。

眠る準備は、いつも起床する時刻から15時間くらいのタイミングで起こります。体内時計の仕組みを無視して、いつもより早い時聞から眠ろうと意気込んでもなかなか寝っけないのは、眠る準備ができていないからです。

こうした眠る仕組みの働きが悪くなるだけでなく、身体に痛みや異常な感覚があると、眠れない状態になります。眠ろうと横になると、足の異常な感覚で動かしていないといられなくなるむずむず脚症候群(RLS)、眠り始めに手足が繰り返してびくつくせいで目が覚めたり眠りが浅くなったりする周期性四肢運動障害、眠ると息が詰まってしまうため睡眠が浅くなり、夜中に目が覚める睡眠時無呼吸症候群などがあります。

今考えられる病名
不眠症」、「うつ病・うつ状態」、「むずむず脚症候群(RLS)」、「双極性障害(躁うつ病)」、「適応障害」、「統合失調症

ケース5. 明け方になるまで、眠れない

【主婦M さん(43歳、女性)の場合】

この春から子どもが大学生になって、夫婦二人だけの生活です。ちょっと寂しくはなったけれど、合格してくれたことを喜んでいました。それから、朝のお弁当はいらなくなったし、何だか気が抜けたようにも感じていました。

その頃から、夜なかなか寝つくことができなくなり、寝ても熟睡感が得られなくなってきました。日によっては明け方にうとうとするぐらいで、すぐに起きてしまいます。何だか疲れもとれません。毎日眠れないからか昼間ぼんやりして、横になっている時聞が増えて、悪循環になっていたようです。気分も沈みがちになっていきました。思い切って、メンタルクリニックを受診しました。眠れるお薬と睡眠についてのアドバイスをしてもらいました。軽いうつ傾向もあるとのことでした。今は、少しずつ生活リズムが戻ってきています。先生は、もう少しで薬をやめましょうと言ってくれています。

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