身体症状(動悸・めまい) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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動悸・めまい(心臓がどきどきする、息苦しい、めまいがする)

Q8.動悸やめまい、息苦しくなるのはどうしてですか?

A8.大勢の人の前で話すとき胸がドキドキする、緊張して息があがるといったことはよく経験することですが、これは身を守るために人間に備わった反応です。心拍は、交感神経と副交感神経からなる自律神経によってコントロールされています。不安や緊張など、ストレス状態にあるとき交感神経の働きが高まります。交感神経が活発になると、筋肉が緊張し、血圧や心拍があがり、呼吸は浅くなります。逆に副交感神経が活発になると、体は緩み、血圧や心拍もさがり、リラックスした状態になります。

しかし、とくに緊張するような場面でもないのに、頻繁に動悸がする、呼吸が苦しいという場合は、何らかの病気が原因になっているのかもしれません。

心臓がドキドキする場合、考えられる身体疾患には不整脈をはじめとする心疾患や甲状線機能亢進症などがあります。息苦しさの場合にもやはり不整脈をはじめとする心疾患、また呼吸器疾患などが考えられます。こういった症状が長く続く、気になる場合には、まずは循環器内科や呼吸器内科などで検査をしてみることが大切です。

めまいは様々な原因で起こります。自分の体や地面が回っているように感じるめまいの場合、メニエール病をはじめとする耳の疾患からくることが多いでしょう。また揺れるようなフラフラする感じのめまいの場合は、脳腫瘍をはじめとする脳疾患が原因となっていることがあります。

こうした体の検査をしても異常が見つからず、精神科を紹介されることもあるでしょう。そこではじめて、精神疾患だったことがわかる場合があります。たとえば、めまいを感じて脳神経外科、耳鼻科、神経内科へ行き、最後に精神疾患だとわかるケースも少なくありません。

一見、遠回りに見えますが、まず身体疾患の検査をすることは、デメリットばかりではありません。めまいを感じ、最初に精神科に通いながら、なかなか改善しないので検査をしてみたら脳腫瘍が見つかることもあります。どんな症状であれ、まずは関係のある体の検査をしてみることが大切です。

動悸や息切れ、めまいを感じる代表的な精神疾患には、パニック障害があります。激しい動悸がして、息ができないように感じ、死んでしまうのではないかと思えるほどの発作が起きます。救急車で総合病院に運ばれ、一般的血液検査や心電図検査、24時間持続して検査するホルタ一心電図、胸部X線写真などの検査をしても異常が見つからず、発作を繰り返すうちに精神科でパニック障害だと診断されることもあります。

全般性不安障害でも動悸やめまいを感じますが、これは極度の緊張によるバランス感覚の過剰反応から、めまいやふらつきを引き起こすと考えられています。

ほかにも、うつ病適応障害、心気症などでも、動悸やめまいといった身体症状が表れることがあります。うつ病の場合は、憂うつ気分などの精神症状よりも、身体症状のほうが目立つ「仮面うつ病」ということもあり、めまいやふらつきもそのひとつです。いずれの場合も根底にある精神疾患を治療していくことで、次第に身体疾患も和らいでいきます。

今考えられる病名
パニック障害」、「全般性不安障害(GAD)」、「うつ病・うつ状態」、「適応障害

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