ホーム > ブログ > リワーク(復職支援)プログラム(その51)
2019年05月15日
千里中央(大阪府 豊中市・北摂 千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の51回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖復職支援成功のカギ(リワーク成功のカギ)はあせらないこと〗(Ⅲ)
◎復職に向けての準備(リワークに向けての準備)③
~復職後(リワーク後)の復職支援プラン(リワークプラン)をつくってリワークプログラム参加者(復職支援プログラム参加者)と共有する~
⇒復職後、すぐに休職前のような働き方(リワーク後、すぐに休職前のような働き方)に戻ることが難しい場合もあります。無理なく復職(無理なくリワーク)できるように、復職支援プランをつくり(リワークプランをつくり)、復職にはじょじょに慣れて(リワークにはじょじょに慣れて)いきましょう。
■復職支援環境(リワーク環境)の調整を復職前(調整をリワーク前)にあらかじめ願い出る
⇒うつ病などメンタルヘルス疾患を発症した環境に戻るということが、職場復帰ということ(発症した環境に戻るということが、リワークということ)でもあります。
復職にあたって(リワークにあたって)は、リワークプログラム参加者本人(復職支援プログラム参加者本人)自身が、どんな復職支援状況(リワーク状況)でメンタルヘルス不調を来しやすいかを理解し、その復職支援状況に対応(リワーク状況に対応)するメンタルヘルスの力を身につけていることが大切です。職場がリワークプログラム参加者本人自身(復職支援プログラム参加者本人自身)の復職支援状況への対応力(リワーク状況への対応力)やメンタルヘルスの力をどの程度まで身につけているかを理解し、復職支援で協力(リワークで協力)してくれれば理想的です。
復職前(リワーク前)の復職支援面接(リワーク面接)や復職可能診断書(リワーク可能診断書)など書面のやりとりをとおして、復職後の勤務時間(リワーク後の勤務時間)や復職後の仕事量(リワーク後の仕事量)など、復職後の働き方(リワーク後の働き方)について、復職支援環境の調整(リワーク環境の調整)を願い出るとよいでしょう。
メンタルヘルス不調の回復期は、夜勤による生活リズムの乱れからメンタルヘルス不調を来しやすいメンタルヘルス不調者が多いので、夜勤のない業務へと異動する例があります。
●厚生労働省も復職支援プランを重視(リワークプランを重視)
⇒厚生労働省の復職支援ガイドライン(リワークガイドライン)でも、復職後の職場(リワーク後の職場)にて復職支援プランをつくることをすすめて(リワークプランをつくることをすすめて)います。独自の復職支援制度(リワーク制度)を用意している職場もありますが、リワークプログラム参加者本人と職場(復職支援プログラム参加者本人と職場)、復職支援施設(リワーク施設)で話し合い、できるだけ現実的で無理のない復職支援プラン(無理のないリワークプラン)を作成することが求められます。
▼ 厚生労働省「心の健康問題により休業(メンタルヘルス不調により休業)した労働者の職場復帰支援(リワーク支援)の手引き」より
⇒厚生労働省の発表では、復職支援プランをつくって(厚生労働省の発表では、リワークプランをつくって)から職場復帰を決める(リワークを決める)という復職支援の順序(リワークの順序)が示されています。
『第1ステップ:メンタルヘルス不調休業開始および休業中のメンタルヘルスケア』
⇓
『第2ステップ:主治医(精神科医・心療内科医)による職場復帰可能(リワーク可能)の判断』
⇓
『第3ステップ:職場復帰の可否(リワークの可否)の判断および職場復帰支援プラン(リワーク支援プラン)の作成』
⇓
『第4ステップ:最終的な職場復帰の決定(最終的なリワークの決定)』
⇓
【職場復帰(return to work)】
⇓
『第5ステップ:職場復帰後のフォローアップ(リワーク後のフォローアップ)』
●厚生労働省では復職支援プランで6つのポイント(リワークプランで6つのポイント)を提示
⇒厚生労働省は、復職支援プランを作成する際(リワークプランを作成する際)、次の6つの項目を復職支援プランで検討(6つの項目をリワークプランで検討)するように示しています。
『①リワークプログラムなどデイケア(復職支援プログラムなどデイケア)参加者本人のメンタルヘルス状態と職場の復職支援準備状況(リワーク準備状況)から、復職日(リワーク日)のタイミングは適当か
②復職支援の内容や量(リワークの内容や量)を変更したり、復職支援サポート(リワークサポート)の内容と方法を復職支援プランで検討(内容と方法をリワークプランで検討)する。残業、深夜残業などの禁止やメンタルヘルス科外来診察のための外出許可なども復職支援プランで配慮(外出許可などもリワークプランで配慮)する
③配置転換や異動の必要性、フレックスタイム制度など勤務制度の変更を復職支援プランにて検討(勤務制度の変更をリワークプランにて検討)する
④メンタルヘルス科的見地から、安全やメンタルヘルスに配慮する
⑤管理監督者などによる復職後フォローアップの方法(リワーク後フォローアップの方法)や復職支援の見直し(リワークの見直し)をおこなうタイミングを復職支援プランで検討(タイミングをリワークプランで検討)する
⑥リワークプログラムなどデイケア参加者(復職支援プログラムなどデイケア参加者)本人が責任をもってメンタルヘルス管理をすることや、慣らし勤務、職場外のリワークプログラム(職場外の復職支援プログラム)の利用などについて復職支援プランで検討(利用などについてリワークプランで検討)する』
●話し合っておきたい復職支援プランのポイント(リワークプランのポイント)
⇒復職支援プランは、骨折後のギプス(リワークプランは、骨折後のギプス)のようなもの。勤務時間の制限などがあり、リワークプログラムなどデイケア参加者本人(復職支援プログラムなどデイケア参加者本人)も職場もやりづらさがあるかもしれませんが、働きすぎや生活の乱れを防ぐために必要なものです。しかし、海外出張のように、メンタルヘルスや生活リズムの管理が厳しく求められる業務は一定期間さけたいです。
『各種制限:復職可能診断書を参考(リワーク可能診断書を参考)にしながら、残業や深夜勤務、休日出勤の制限を復職支援プランで検討(制限をリワークプランで検討)する。交代勤務や出張、危険作業、高所作業、苦情処理業務なども復職支援プランでの検討の対象(リワークプランでの検討の対象)になる』
『復職時(リワーク時)の対応:復職前の試し出勤(リワーク前の試し出勤)や、半日程度の短時間勤務、フレックスタイム制度の制限または適応などを復職支援プランで検討(リワークプランで検討)する』
『復職時の配属(リワーク時の配属):原則的には休職前の部署に復職(原則的には休職前の部署にリワーク)する。ただし、対人関係の密度が濃い業務や責任の重い管理職の場合は、配置換えや異動も復職支援プランで検討(配置換えや異動もリワークプランで検討)する』
『復職後の仕事量を調整(リワーク後の仕事量を調整):残業しなくてもできるように仕事量を調整する。軽作業やルーチン業務から復職後の仕事をスタート(リワーク後の仕事をスタート)し、復職後の仕事に慣れてきた(リワーク後の仕事に慣れてきた)ところで復職前の元の業務(リワーク前の元の業務)に戻していく』
『そのほか:メンタルヘルス科外来通院のための外出について、復職支援プランで理解と協力(リワークプランで理解と協力)を求める。システムエンジニアなど職種限定型の契約で、職種変更が難しい場合は、一時的に本社で慣らし勤務をさせるなど復職支援プランで対応(リワークプランで対応)する』
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。