うつ病・うつ状態(その2) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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うつ病・うつ状態について(その2)

原因・発症の要因

典型的なうつ病といえるのは、内因性うつ病です。うつ状態が一定期間持続し、治療しなくても軽快するといわれ、うつ病性挿話と呼ばれます。うつ病性挿話は治った後も再発することがあります。

うつ病性挿話は環境のストレスなどが引き金になる場合もありますが、何も原因となることがないまま起こる場合もあります。このようなタイプのうつ病では、セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質の働きが悪くなっていると推測されています。しかし、これもセロトニンやノルアドレナリンに作用する薬がうつ状態に効くことがあるため、考えられていることであり、まだ十分に実証されているとはいえません。

身体因性うつ病や性格環境因性うつ病のように、原因が考えられるうつ状態でも、セロトニンやノルアドレナリンが関係しているかどうかは、まだはっきりしていないと考えたほうがよいでしょう。

たとえば、うつ状態を起こす薬剤として知られているもののひとつにインターフェロン(IFN)があります。IFNによるうつ状態の原因は、血液の中からわずかに脳内に移行したIFNの作用、副腎皮質や甲状腺を介する作用、ドパミンやインターロイキンなどに関係する作用などが関係しているといわれ、とても複雑です。

一方、休みの日には比較的元気であるなどといううつ状態では、性格面の影響が大きいことが多く、神経伝達物質の影響がそれほど大きいとは思えません。このような場合、「うつ病はあなたのこころが弱いとか甘えているわけではなく、セロトニンやノルアドレナリンなどの働きが悪くなった状態だから、薬をのんで休んだほうがよい」などというアドバイスは、逆効果になることがあります。

臨床所見

うつ病の症状は精神症状と身体症状に分けられます。

(1)精神症状

①抑うつ気分、②興味や喜びの喪失、③思考の進みづらさ(思考制止)やイライラ(焦燥感)、④集中力の低下、⑤自尊心の喪失や自責感・罪責感、⑥死や自殺に関して繰り返し起こる考え(希死念慮)や自殺の試み(自殺企図)など。

自責感が強まると貧困妄想(お金がない、破産した、入院費が払えないなど)、罪業妄想 (罪を犯した、警察に捕まるなど)、心気妄想(重病に罹患しているなど)といった微小妄想がみられることもしばしばあります。重症になると極端に自発性が低下し、無言・無動となる昏迷状態に陥ることもあります。

(2)身体症状

①食欲の低下(体重の減少)またはまれに亢進、②不眠(入眠困難、熟眠障害、早朝覚醒) またはまれに過眠、③倦怠感・易疲労感、性欲の低下、頭痛・頭重感、めまい、便秘・下痢 など。うつ病患者はこれら身体症状を主訴に精神科以外の科を最初に受診することも多いです。

診断

診断には横断的評価(現在の状態)のみならず縦断的評価(これまでの経過)も重要です。
とくに軽躁病のエピソードの既往が見逃されやすく、双極性障害がうつ病と誤診されることがあるので詳細な病歴聴取が求められます。「いつもより活動的で調子がよいと感じた時期」や「いつもより怒りっぽい時期」がなかったかどうか、ご本人やご家族に確認することが軽繰状態の把握につながります。

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