職場のメンタルヘルス(その17) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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職場のメンタルヘルス(その17)

2019年08月28日 

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の17回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(Ⅲ)
◎産業精神保健の概念(産業メンタルヘルスの概念)③
●産業精神保健(産業メンタルヘルス)活動の特徴:他の産業保健活動との比較
⇒他の産業保健活動と比較して、産業精神保健活動(産業メンタルヘルス活動)に特徴的な点として、以下の事項が挙げられます。
①人事労務管理部門との連携がより重要となること
・配置転換、職場復帰時リワーク時)などにおける就業上の措置といったメンタルヘルス問題を避けては通れないメンタルヘルス不調者の例が多いため。
・長期にわたって休業に至るメンタルヘルス不調者の例も少なくなく、そのメンタルヘルス不調者の一部については、雇用の継続や雇用契約のメンタルヘルス問題が生じることがあるため。
②1例の対応に多くの時間を要する場合が多いこと
・外傷や身体疾患に比べ、メンタルヘルス不調では、業務遂行能力を推定することが困難な例が多いため。
・主治医(精神科医・心療内科医)、家族との十分な連携が必要であるため
うつ症状などメンタルヘルス症状の再燃メンタルヘルス疾患の再発のみられる例が高率であるため。
当該メンタルヘルス不調者に対して不適切な処遇、対応がなされやすいこと
うつ症状などメンタルヘルス症状に起因する当該メンタルヘルス不調者の言動に対する理解不足が起きやすいため。
・他方、現場の知恵によって、極めて適切な対応が当該メンタルヘルス不調者になされている例があることも強調しておきたいです。
メンタルヘルス不調者本人の希望に沿った配慮が、メンタルヘルス状態の安定やメンタルヘルス不調の改善に必ずしもよい結果を与えるとは限らないこと
うつ病などメンタルヘルス疾患の病状によって、当該メンタルヘルス不調者本来の判断力などが損なわれていることがあるため。
当該メンタルヘルス不調者の希望うつ病などメンタルヘルス症状(例:焦燥感不安など)を背景としていることがあるため。
当該メンタルヘルス不調者本人の希望の内容が、職場の上司、同僚の理解や同意を得られないものであった場合、中長期的には当該メンタルヘルス不調者本人の職場での立場を悪くする可能性があるため。
メンタルヘルス問題の所在がわかりにくいこと
・同様の職場環境に置かれても、他の要因(職場や仕事以外のストレス要因メンタルヘルス不調者個人の素因など)によって、メンタルヘルス不調の生じ方が大きく異なりやすいため。
・産業保健職などメンタルヘルス職が得られるメンタルヘルス不調者個人メンタルヘルス情報の内容に偏りが生じやすいため。具体的には、家庭内でのメンタルヘルス情報が得られにくいこと、現場からのメンタルヘルス情報ルートが固定しがちであることなどによります。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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