ホーム > ブログ > 心療内科医の役割と勤労者のメンタルヘルス(その11)
2020年02月10日
千里中央(大阪府豊中市・北摂千里ニュータウン)、心療内科(メンタルヘルス科)・復職支援(リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「心療内科医の役割と勤労者のメンタルヘルス(勤労者の心療内科的健康)」の11回目です。引き続き、心療内科医の役割と勤労者のメンタルヘルス(心療内科的健康)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖職場のメンタルヘルス概観(職場の心療内科的健康概観)〗(Ⅹ)
~職場のメンタルヘルスの概観と法令(職場の心療内科的健康の概観と法令)/メンタルヘルス指針(心療内科的健康指針)⑩~
◎国によるメンタルヘルスマネジメント(心療内科的健康マネジメント)ⓘ
8.個人メンタルヘルス情報(個人心療内科的健康情報)など個人情報保護に関すること
⇒心の健康のみならず(メンタルヘルスのみならず(心療内科的健康のみならず))、勤労者のメンタルヘルス情報(勤労者の心療内科的健康情報)は機微なものであり、そのメンタルヘルス情報(心療内科的健康情報)の取り扱いには十分な配慮が必要です。メンタルヘルス指針類(心療内科的健康指針類)の多くで、勤労者のメンタルヘルス関連情報(勤労者の心療内科的健康関連情報)の取り扱いについて言及されています。共通して示されている基本的な個人メンタルヘルス情報の取り扱い原則(個人心療内科的健康情報の取り扱い原則)は、①個人メンタルヘルス情報の取り扱い(個人心療内科的健康情報の取り扱い)に当たって本人の同意を得ること、②産業医等のメンタルヘルス職(心療内科的健康職)による個人メンタルヘルス情報の集中的な管理(個人心療内科的健康情報の集中的な管理)を行うこと、③産業保健スタッフなどのメンタルヘルススタッフ(心療内科的健康スタッフ)から事業者に個人メンタルヘルス情報提供(個人心療内科的健康情報提供)する場合は個人メンタルヘルス情報を加工(個人心療内科的健康情報を加工)すること、④個人メンタルヘルス情報の取り扱いについて(個人心療内科的健康情報の取り扱いについて)衛生委員会等でルールを定めること、です。勤労者のメンタルヘルス情報を他者と共有(勤労者の心療内科的健康情報を他者と共有)するときの原則は、伝えるメンタルヘルス情報の内容(心療内科的健康情報の内容)、そのメンタルヘルス情報を伝えることが必要な理由(心療内科的健康情報を伝えることが必要な理由)とメンタルヘルス情報を伝える相手の範囲(心療内科的健康情報を伝える相手の範囲)について、勤労者に説明のうえ同意を得ることです。メンタルヘルスに関すること(心療内科的健康に関すること)では、勤労者が個人メンタルヘルス情報の共有に拒否的(勤労者が個人心療内科的健康情報の共有に拒否的)でも、勤労者の安全配慮が優先される場合が想定されます。そのような場合には、説明を尽くしたうえで同意が得られない場合でも、安全配慮上必要な場合は、メンタルヘルス科専門医(心療内科的健康科専門医)(精神科医・心療内科医)や家族に個人メンタルヘルス情報提供することを例外的に認める(個人心療内科的健康情報提供することを例外的に認める)ようなプライバシーポリシーを作成しておくことも勧められます。いずれにせよ、事業場内で約束事を規定しておくことが、安心してメンタルヘルスを進められる(心療内科的健康を進められる)職場のメンタルヘルス体制整備(心療内科的健康体制整備)の1つとなります。
◎職場のメンタルヘルス対策の課題(職場の心療内科的健康対策の課題)
⇒メンタルヘルスの諸問題(心療内科的健康の諸問題)に対して、国は数値目標をあげ、数々のメンタルヘルス施策(数々の心療内科的健康施策)を行っています。しかし、職場のメンタルヘルス法令(職場の心療内科的健康法令)やメンタルヘルス指針が十分に浸透していない(心療内科的健康指針が十分に浸透していない)ことがうかがえます。たとえば、メンタルヘルス対策(心療内科的健康対策)に取り組んでいる事業所の割合は56.6%にとどまっています。長時間勤労者へのメンタルヘルス科専門医師(心療内科的健康科専門医師)(精神科医師・心療内科医師)によるメンタルヘルス科面接指導(心療内科的健康科面接指導)制度についての認知度は事業場全体で5割程度です。産業医は、職場のメンタルヘルス法令の動き(職場の心療内科的健康法令の動き)を把握して、職務に当たることが求められます。一方、メンタルヘルス施策(心療内科的健康施策)によっては、実務上、完全にメンタルヘルス対応(心療内科的健康対応)できないという現場からのメンタルヘルス意見(心療内科的健康意見)があるものもあります。実効性の伴うメンタルヘルス施策(実効性の伴う心療内科的健康施策)とするためには、実務上のメンタルヘルス課題(心療内科的健康課題)やメンタルヘルス医学的根拠(心療内科的健康医学的根拠)に基づいて、修正や改廃を含むメンタルヘルス施策の見直し(心療内科的健康施策の見直し)が行われていくことが望ましいです。
従来、職場のメンタルヘルス対策(職場の心療内科的健康対策)は、法的なリスクに対するメンタルヘルスマネジメント(法的なリスクに対する心療内科的健康マネジメント)(規制へのメンタルヘルス対応(規制への心療内科的健康対応))の色彩が強かったが、勤労者の心の健康の保持増進(勤労者のメンタルヘルスの保持増進(勤労者の心療内科的健康の保持増進))のためのメンタルヘルス指針が示している(心療内科的健康指針が示している)ように、組織的・予防的な職場のメンタルヘルス対策(組織的・予防的な職場の心療内科的健康対策)を、メンタルヘルス計画(心療内科的健康計画)に基づいて継続的に講じることが国際標準となりつつあります。職場のメンタルヘルス(職場の心療内科的健康)体制の整備などは、一朝一夕にできるものではないです。PDCAを回しながら、少しずつでも職場のメンタルヘルス対策を進めていくこと(職場の心療内科的健康対策を進めていくこと)が求められます。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)・職場復帰支援(リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。