ホーム > ブログ > リワーク(復職支援)プログラム(その50)
2019年04月20日
千里中央(大阪府 豊中市・北摂 千里ニュータウン)、心療内科 精神科(メンタルヘルスケア科)「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の50回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖復職支援成功のカギ(リワーク成功のカギ)はあせらないこと〗(Ⅱ)
◎復職に向けての準備(リワークに向けての準備)②
~職場と復職支援施設(リワーク施設)は書面などでメンタルヘルス情報共有または復職支援情報(リワーク情報)共有を~
⇒復職可能(リワーク可能)診断書は職場にとって、リワークプログラム参加者(復職支援プログラム参加者)本人のメンタルヘルス状態の回復状況、つまり復職準備性(リワーク準備性)の状況を知る大切なメンタルヘルス情報源または復職支援情報源(リワーク情報源)です。復職可能診断書以外(リワーク可能診断書以外)にも、さらにくわしいメンタルヘルス情報または復職支援情報を職場に提供する場合(リワーク情報を職場に提供する場合)もあります。リワークプログラム参加者本人(復職支援プログラム参加者本人)の同意のもとで、メンタルヘルス情報の提供または復職支援情報の提供(リワーク情報の提供)がおこなわれます。
■リワークプログラム参加者本人の同意(復職支援プログラム参加者本人の同意)のもとでメンタルヘルス情報または復職支援情報をまとめる(リワーク情報をまとめる)
⇒メンタルヘルスの医療情報または復職支援の医療情報(リワークの医療情報)がリワークプログラム参加者本人の同意なし(復職支援プログラム参加者本人の同意なし)で、第三者にもらされることはありません。復職可能診断書(リワーク可能診断書)も、リワークプログラム参加者本人の同意のもとで提供(復職支援プログラム参加者本人の同意のもとで提供)されます。職場と復職支援施設との連携(職場とリワーク施設との連携)は、メンタルヘルス情報共有または復職支援情報共有(リワーク情報共有)が出発点になります。
復職可能の旨(リワーク可能の旨)の診断書は、復職が可能かどうかを判断(リワークが可能かどうかを判断)する重要な手がかり。職場によっては、復職可能診断書として所定の用紙(リワーク可能診断書として所定の用紙)に記入する形をとっているところもありますが、基本的な復職可能診断書の内容(リワーク可能診断書の内容)は以下のとおりです。
▼ 厚生労働省「心の健康問題により休業(メンタルヘルス不調により休業)した労働者の職場復帰支援(リワーク支援)の手引き」より
『 復職診断書(リワーク診断書)
厚生労働省の復職支援ガイドライン(リワークガイドライン)ですすめられている復職可能診断書(すすめられているリワーク可能診断書)は、次のような内容で構成されています。
①患者様の氏名
②生年月日
③性別
④メンタルヘルス疾患の診断名またはメンタルヘルス不調の病態
⑤初診年月日
⑥推定発症年月日(メンタルヘルス疾患の発症年月日)
⑦現在の病状(業務に影響を与える可能性など)(現在のメンタルヘルス症状)
⑧メンタルヘルス科治療および投薬状況
⑨メンタルヘルス科治療継続の必要性、今後の見通し
⑩就業の可否
⑪勤務形態・就業の条件
※就業上の配慮に関する意見(メンタルヘルス症状の再燃・メンタルヘルス症状の再発防止のために必要な注意事項)
リワークプログラム参加者本人の同意のもと(復職支援プログラム参加者本人の同意のもと)に、産業医が依頼文を出し、主治医(精神科医・心療内科医)が復職可能診断書を書いて(リワーク可能診断書を書いて)職場に復職可能診断書を提出(リワーク可能診断書を提出)することがすすめられています。』
リワークプログラムなどデイケア(復職支援プログラムなどデイケア)参加者本人や職場からメンタルヘルス情報の希望または復職支援情報の希望(リワーク情報の希望)があれば、リワークプログラムなどデイケア参加者(復職支援プログラムなどデイケア参加者)本人の同意に基づいて、リワークプログラムの評価表(復職支援プログラムの評価表)や、リワークプログラム参加中(復職支援プログラム参加中)のメンタルヘルス状態がわかる復職支援レポートを職場に提供(リワークレポートを職場に提供)することがあります。それらメンタルヘルス情報の書類または復職支援情報の書類(リワーク情報の書類)について、リワークプログラムなどデイケア参加者本人(復職支援プログラムなどデイケア参加者本人)、職場、復職支援施設など医療機関(リワーク施設など医療機関)の三者で復職支援面談をする場合(三者でリワーク面談をする場合)もあります。
リワークプログラム参加者本人や職場が希望(復職支援プログラム参加者本人や職場が希望)すれば、リワークプログラムなど復職支援デイケア参加者(復職支援プログラムなど復職支援デイケア参加者)本人のメンタルヘルス状態やリワークプログラム中(復職支援プログラム中)のメンタルヘルス状態などについて、よりくわしいメンタルヘルス情報を共有またはくわしい復職支援情報を共有(くわしいリワーク情報を共有)できます。職場と復職支援施設との連携が深まり(職場とリワーク施設との連携が深まり)ます。
まず、復職支援レポート(リワークレポート)の場合、リワークプログラムなどデイケアの評価表(復職支援プログラムなどデイケアの評価表)をもとに、リワークプログラム参加者本人自身(復職支援プログラム参加者本人自身)のメンタルヘルス状態の回復度、つまり復職準備性の整い具合(リワーク準備性の整い具合)やメンタルヘルス特性、復職後(リワーク後)に注意すべきメンタルヘルス面などについて、メンタルヘルス科専門の医療機関内にある復職支援施設(医療機関内にあるリワーク施設)のスタッフらが復職支援レポートを作成(リワークレポートを作成)します。客観的な復職支援データ(リワークデータ)に基づく助言となるため、復職支援の参考(リワークの参考)になります。
次に、復職支援施設での様子(リワーク施設での様子)や復職後の注意点(リワーク後の注意点)について知りたい場合、職場の人事担当者などがリワークプログラム参加者本人に了解(復職支援プログラム参加者本人に了解)を得て、復職支援施設スタッフと電話で話す(リワーク施設スタッフと電話で話す)場合もあります。
最後に、復職支援面談をする場合(リワーク面談をする場合)、職場の上司や人事担当者、産業医らが復職支援施設を訪ね(リワーク施設を訪ね)、主治医(精神科医師・心療内科医師)や復職支援施設スタッフ(リワーク施設スタッフ)、リワークプログラムなど復職支援デイケア参加者本人(復職支援プログラムなど復職支援デイケア参加者本人)と復職支援面談(リワーク面談)をします。復職支援面談は通常、職場の担当者が訪れる(リワーク面談は通常、職場の担当者が訪れる)形で復職支援施設にておこなわれ(リワーク施設にておこなわれ)ます。30分ほどの復職支援面談での対話(リワーク面談での対話)を通じて、それぞれの復職支援に対する考え(リワークに対する考え)や復職支援制度(リワーク制度)などをあらためて確認し、復職に向けて(リワークに向けて)、復職支援に対する意識(リワークに対する意識)あわせをします。
さまざまな復職支援方法(リワーク方法)のなかから、リワークプログラムなど復職支援デイケア参加者本人(復職支援プログラムなど復職支援デイケア参加者本人)と職場が復職支援に対する意識をあわせる(リワークに対する意識をあわせる)ために必要な復職支援方法を活用(リワーク方法を活用)しましょう。
●復職支援施設などメンタルヘルス科医療機関(リワーク施設などメンタルヘルス科医療機関)・リワークプログラムなどリハビリ参加者(復職支援プログラムなどリハビリ参加者)本人と職場は、互いのメンタルヘルスを理解し、メンタルヘルスを配慮しあいたい
⇒リワークプログラムなどリハビリ参加者本人(復職支援プログラムなどリハビリ参加者本人)が復職許可(リワーク許可)診断書などを通じて、職場に復職支援への理解(職場にリワークへの理解)や復職支援制度の改善(リワーク制度の改善)を要求してばかりいては、良好な復職支援関係(リワーク関係)は築けません。同僚への感謝の気持ちを忘れずに職場の苦労をねぎらって、どんな復職支援サポート(リワークサポート)ならしてもらえるか、職場の担当者に復職支援相談(職場の担当者にリワーク相談)して、現実的な復職支援への協力態勢(リワークへの協力態勢)をつくっていきます。
一方、復職支援施設などメンタルヘルス科専門医療機関(リワーク施設などメンタルヘルス科専門医療機関)の復職支援情報は参考(リワーク情報は参考)になりますが、だからといって、職場がリワークプログラムなどリハビリ参加者本人自身(復職支援プログラムなどリハビリ参加者本人自身)との間で、メンタルヘルストラブルや復職支援トラブル(リワークトラブル)のたびに復職支援機関(リワーク機関)などメンタルヘルス科専門医療機関を頼っていては、メンタルヘルス問題や復職支援問題(リワーク問題)は解決していきません。メンタルヘルス医療への過度な依存にならないよう気をつけて、職場とリワークプログラムなどリハビリ参加者本人自身の両者(復職支援プログラムなどリハビリ参加者本人自身の両者)で理解し、メンタルヘルス問題の解決や復職支援問題の解決(リワーク問題の解決)をしていけるようにしましょう。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科(メンタルヘルス科)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。