職場のメンタルヘルス(その33) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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職場のメンタルヘルス(その33)

2019年10月03日 

千里中央大阪府豊中市北摂千里ニュータウン)、心療内科 精神科メンタルヘルスケア科)・復職支援リワークおよびリワークプログラム)協力医療機関「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「職場のメンタルヘルス」の33回目です。引き続き、職場のメンタルヘルスについて詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖産業精神保健の基本問題(産業メンタルヘルスの基本問題)〗(ⅩⅨ)
メンタルヘルス科受診勧奨①~
メンタルヘルス科受診拒否の場合メンタルヘルス対応
⇒周囲はメンタルヘルス不調者メンタルヘルス不調に気がつき心配していても、メンタルヘルス不調者本人にはメンタルヘルス不調に関する病識に乏しい場合があります。そのようなメンタルヘルス不調者本人メンタルヘルス不調に関する病識が乏しい際にはメンタルヘルス科受診メンタルヘルス不調者本人に勧めてメンタルヘルス科受診を拒否されることになります。緊急時メンタルヘルス対応(2019年9月28日掲載)の項で述べたようなメンタルヘルスレベルであれば、迷うことも少なくなるが、たとえば、欠勤・遅刻目立つ程度のメンタルヘルスレベルであれば、緊急にメンタルヘルス対応する必要があるとも思えないです。メンタルヘルス事情メンタルヘルス不調者本人に尋ねても「今後気をつけます。ちょっとメンタルヘルスがすぐれなかっただけです」とかわされると、それ以上のメンタルヘルス対応に苦慮します。安全配慮義務などを考えると、単純に労務管理上のメンタルヘルス問題ととらえてメンタルヘルス対応すれば事足りるほどメンタルヘルス事態は簡単にはいかないです。メンタルヘルスに配慮しつつも、メンタルヘルス事態の改善に努めなければならないです。以下に「今後気をつけます」などでメンタルヘルス科受診を拒否する場合の具体的なメンタルヘルス対応のモデルを提示します。
『①メンタルヘルスの管理に気をつけるということの実際(具体的なメンタルヘルス対策)を教えてもらう
②ある期間を設定して、メンタルヘルス不調の改善見られるかどうかをメンタルヘルス評価する
メンタルヘルス不調の改善が見られた場合は、そのメンタルヘルス不調の改善努力を賞賛しメンタルヘルス不調の改善努力の継続メンタルヘルス支援する
メンタルヘルス不調の改善が見られない場合は、そのメンタルヘルス不調が改善しない旨を指摘して今後のメンタルヘルス対応についてメンタルヘルス不調者本人の考えを尋ねる
当該メンタルヘルス不調者本人メンタルヘルス対応に関する考え基本的にはメンタルヘルス支援して、再度ある期間を設定してメンタルヘルス評価する。しかし今回は、もしメンタルヘルス不調が改善しない場合は、メンタルヘルス科受診するなどの提案(できれば具体的なメンタルヘルス科専門医療機関など)を出し、メンタルヘルス不調者本人の了解を得ておく
メンタルヘルス不調の改善が見られない場合は、提案に基づきメンタルヘルス科受診勧奨
まずメンタルヘルス不調者自身で何とかメンタルヘルス問題を解決しようという姿勢は、好ましいことと考えます。メンタルヘルス問題となるのはメンタルヘルス不調者自身の姿勢が極端になり、周囲の助言などを受けつけなくなったときです。まずはそのメンタルヘルス要因メンタルヘルス的に検討することが必要となります。メンタルヘルス要因の一つとして、メンタルヘルス不調者自身に自己のメンタルヘルス状態に対する認識が不足していることがあります。メンタルヘルス問題とされる行動は、大したメンタルヘルス問題でなくその気になればいつでも解決できるメンタルヘルス状態と考えていることなどです。メンタルヘルス不調者本人自身メンタルヘルス状態とそのメンタルヘルス対応について尋ねることにより、当該メンタルヘルス不調者本人自身の自己のメンタルヘルス状況に対する気づきを促すことができます(①)。次にメンタルヘルスの評価期間を設けてメンタルヘルス評価することにより、メンタルヘルス不調の改善ができた場合メンタルヘルス不調者本人の自己効力感を高めることができ、そのメンタルヘルス不調の改善行動の継続を促すことになります(③)。メンタルヘルス不調の改善ができなかった場合は、自己のメンタルヘルス状況に対する認識の歪みに気づく機会となります。同時にメンタルヘルス改善の阻害要因が明確となり、有効なメンタルヘルス対策が生まれる可能性も高まります(④)。メンタルヘルス不調が改善できた・できなかった二者択一のメンタルヘルス評価でなければ、メンタルヘルス不調が改善できた部分を賞賛し、メンタルヘルス不調の改善が不十分な部分もあるため、その不十分な部分に対するメンタルヘルス対応としてメンタルヘルス科受診を位置づけることができます(⑤、⑥)。このメンタルヘルス科受診という位置づけができた場合は、メンタルヘルス不調者本人が無力感を感じずに、自己効力感を維持したままメンタルヘルス科受診することになります。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科メンタルヘルス科)・職場復帰支援リワーク支援およびリワーク支援プログラム)協力医療機関「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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