ホーム > ブログ > リワーク(復職支援)プログラム(その3)
2018年10月17日
千里中央(大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク(復職支援)プログラム」の3回目です。引き続き、リワークプログラム(復職支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖リワークプログラムとは?〗(Ⅱ)
■復職支援スタッフ(リワークスタッフ)などリワークプログラムのプロ(復職支援プログラムのプロ)の手を借りてリワークプログラムの仲間(復職支援プログラムの仲間)と支え合い復職への一歩(リワークへの一歩)を踏み出す
⇒全国に先駆けてリワークプログラムをスタート(復職支援プログラムをスタート)したのは、NTT東日本関東病院です。1997(平成9)年、うつ病などメンタルヘルス不調で休職中の人が、復職に向けて訓練(リワークに向けて訓練)を行うリハビリテーション「職場復帰援助プログラム(リワーク援助プログラム)」を導入しました。それまではメンタルヘルス科専門医(精神科医・心療内科医)の復職可能(リワーク可能)診断書と本人の復職希望(リワーク希望)の言葉だけが復職への判断材料(リワークへの判断材料)。しかし、実際に職場に復職(職場にリワーク)すると5人に1人がメンタルヘルス不調を再発していました。自宅で静養していたメンタルヘルス不調者がいきなり復職してバリバリ働く(いきなりリワークしてバリバリ働く)ことは現実的に難しいです。まず、身体を慣らしていく必要があったのです。
その後、うつ病などメンタルヘルス不調からの復職支援をする動き(リワークをする動き)が広がっています。2008(平成20)年春に結成されたメンタルヘルス専門医療機関のネットワークもその1つ。現在、全国56ヵ所のリワークプログラムを持つ(復職支援プログラムを持つ)復職支援施設(リワーク施設)などメンタルヘルス専門医療機関のメンタルヘルス科専門医師(精神科医師・心療内科医師)や復職支援専門スタッフ(リワーク専門スタッフ)がリワークプログラムに参加(復職支援プログラムに参加)し、より効果的な復職支援(より効果的なリワーク)を目指しています。2002(平成14)年に設立されたNPO法人MDA(うつ・気分障害協会)は、当事者・家族のためのサポートグループの先駆けとして、キャリアサポートに力点を置いた独自の復職支援活動(リワーク活動)を展開しています。
厚生労働省によると、うつ病などのメンタルヘルス疾患の患者数は、ここ10年ほどで2倍以上に増えています。中でも30~40代の働き盛りの世代に多いです。職場うつ病などメンタルヘルス疾患も時代とともに変わりつつあります。最近は全体としてメンタルヘルス疾患が軽症化してきているとの指摘もあります。
メンタルヘルス疾患の軽症化は治りやすいということではないです。抑うつ症状がありながらも、何とか仕事をこなせるが、治療をせずに放っておくと、メンタルヘルス疾患が慢性化してしまいます。年単位でこのメンタルヘルス疾患の慢性化状態を引きずっている人も少なくないといいます。
また、成果主義や不安定な雇用の広がりなど、職場をめぐる環境も変化しています。
職場うつ病などのメンタルヘルス疾患はストレスに弱いからと、これまで負荷をかけずにきたが、心理療法を積極的に取り入れると同時に、負荷をかけて、自分自身に立ち向かっていく姿勢を身につけることが大切です。
メンタルヘルス専門医療機関内にある復職支援施設(メンタルヘルス専門医療機関内にあるリワーク施設)など医療機関に代表されるリワークプログラム(医療機関に代表される復職支援プログラム)、MDAによるキャリアサポートセミナーなど、復職支援にはさまざまなプログラム(リワークにはさまざまなプログラム)があります。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。