2018年05月26日
千里中央(大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援(リワーク)」の52回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖第4ステージ(職場復帰後(リワーク後)、再発予防期)の過ごし方〗
●職場復帰後、再発予防期(リワーク後、再発予防期)とは
無事に職場復帰を果たして(リワークを果たして)安心される方も多いと思いますが、実はこの職場復帰後(このリワーク後)のメンタルヘルス疾患の再発予防期は、今後、休業者の方が会社でどのようなキャリアを築いていくのかということに大きな影響を及ぼすことになるため、まだまだ気を緩めることはできません。と言うのも、多くの企業では一度職場復帰した後(一度リワークした後)の「再休業」に対して、かなり厳しい取り扱いがされるケースが多いのです。
一度目の職場復帰(一度目のリワーク)には非常に協力的であった職場も、二度目の復職(二度目のリワーク)、三度目の復職(三度目のリワーク)になるとどうしても「本当にあの人はもう一度仕事ができるようになるのか?」と懐疑的な印象を抱かれたり、「また休むのだろうから、もう仕事は任せられない」と職場復帰にネガティブな印象(リワークにネガティブな印象)を抱かれたりするようになってしまいます。もちろん、多くの方が好きでメンタルヘルス疾患の再発をするわけではないので、そのような職場の対応は適切なものではありませんが、実際に職場復帰をサポート(リワークをサポート)した周囲の人にとっては、「職場復帰をしてくれて(リワークをしてくれて)自分の仕事も少しは楽になったと思ったのに、再休業で結局、自分がやらなくてはいけないのなら、最初から自分でずっとやっていた方が楽だった」などの気持ちを抱かれることも仕方がないことなのです。つまり、何度も休職と復職を繰り返す(リワークを繰り返す)ことは、うつ病などメンタルヘルス疾患を再発してしまった休業者にとってもつらい出来事ですが、職場にとっても大きな影響を与えてしまうことになるのです。そこで、うつ病などのメンタルヘルス不調が再び現れることの多い職場復帰後半年間(リワーク後半年間)は、メンタルヘルス不調の再発による再休業を防ぐためにどのように過ごすのかが重要になってきます。
職場復帰をした日(リワークをした日)というのは、うつ病などメンタルヘルス疾患治療の一つのゴールであるとともに、これから会社で再び能力を発揮するためのスタートラインです。最後のステージである第4ステージ(職場復帰後、再発予防期)(第4ステージ(リワーク後、再発予防期))は社会で活躍するために、常に意識し続けていくことが重要なことを取り上げているので、ぜひとも日ごろから上記うつ病などメンタルヘルス疾患の再発予防の参考にしていただきたいと思います。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。