非定型うつ病について(その39) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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非定型うつ病について(その39)

2015年01月29日 

皆様、こんにちは。「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】〖薬物治療
非定型うつ病は、脳内の神経伝達物質の働きが低下したり、アンバランスになっていることが原因しているものと考えられるため、この神経伝達物質の変調を薬によって調整したり、改善していくというのが薬物療法の狙いです。基本となる薬物は「抗うつ薬」が主に使われますが、このほか「抗不安薬」「抗精神病薬」「気分安定薬」なども処方されます。もともと、非定型うつ病は、モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)が劇的に効くうつ病のグループがあることから、非定型うつ病の存在が知られるきっかけとなりました。このMAOIは、ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンなどのモノアミン系神経伝達物質の代謝を阻害するために、うつ状態を改善し、非定型うつ病にもっとも効果がある薬とされていますが、残念ながら現在日本ではこのMAOIの使用は認められていません。理由は、MAOIは、モノアミンの前駆物質であるチラミンを含む食品(例えばチョコレート、ワイン、チーズ、ソーセージなど)と一緒に摂ると、高血圧を引き起こす危険性があるほか、肝障害も起こしやすいといわれています。また、三環系抗うつ薬SSRIとの併用も禁じられています。
 以上、心療内科千里中央駅千里ニュータウン千里セルシー3階)「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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