精神症状(幻聴が聞こえる) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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幻聴が聞こえる(誰もいないのに声が聞こえる)

Q4.「誰もいないのに声が聞こえる」というのはどんなことですか?

A4.「周りに誰もいないのに人の声が聞こえてくる」と聞くと、どんなふうに感じるでしょうか。「そんな不思議なことはあるはずがない」と考えるでしょうか。それとも、「以前そんな経験があった、今でも時々そういうことがある」と思うでしょうか。「周りに誰もいないのに人の声が聞こえてくる」ということには、あまり心配の必要がないこともありますし、早めに相談をしたほうがよい場合もあります。

いろいろな聞こえ方

「周りに誰もいないのに人の声が聞こえてくる」という場合に、いろいろな聞こえ方があります。自分の場合にはどんな聞こえ方かを、下の文章を読みながらあらためて振り返ってみましょう。

1.確かに聞こえますか?

声は確かに聞こえてきますか、それとも聞こえるような気がするだけでしょうか。

2. どんな時に聞こえますか?

声が聞こえてくるのは、どんな時でしょうか。少し眠くてボーッとしている時でしょうか。それとも、はっきり目が覚めていても聞こえてくることがあるでしょうか。

3. どんなふうに聞こえますか?

声はどんなふうに聞こえてくるでしょうか。普通の音と同じように、外から自分の耳に聞こえてきますか。それとも、頭の中に直接響いてきたり、とても遠いところ、あるいは自分の体の中から聞こえてきたり、他の音に混じって聞こえてきたりと、普通の音とは違う聞こえ方をするでしょうか。自分が考えていることが声になって聞こえてくると感じる人もいます。

4. どんな内容が聞こえますか?

聞こえてくる声の内容はどんなものでしょうか。自分がとても心配したり気にしたりしていること、これまでに経験したことがある内容でしょうか。それとも、自分のことを悪く言ったり、命令をしてきたり、あるいは自分のことをすべて見通しているかのような声でしょうか。よく聞き取れないけれど意味はわかる、というような聞こえ方でしょうか。

5. どんな気持ちになりますか?

声が聞こえてきても平静な気持ちでいられるでしょうか。それとも、とても不安だったり、怖い気持ちになったり、動揺してしまうことがあるでしょうか。

6. 行動が声に影響されてしまうことはありますか?

本当の声と区別ができなくて、声にもとづいて行動をしてしまうことがありますか。たとえば、返事や会話をしてしまったり、声の指示に従ってしまったりなどです。また、声が聞こえてこないようにするために、耳をふさいだり、無理に音楽を聴いたり、どこかに逃げていくことがありますか。

症状としての聞こえる声

あなたに聞こえてくる声には、どんな特徴があったでしょうか。周りに誰もいないのに声が聞こえてくる時には、いろいろな場合があります。眠い時にだけ聞こえてくるのであれば、眠気で夢見心地のせいかもしれません。心配していることを他の人に「言われている気がする」というのは、声が聞こえてくるというのとは違います。

「周りに誰もいないのに確かに人の声が聞こえてくる」場合には、症状として“幻聴"という名前をつけることができます。聞こえてくるのが声ですから“幻声"と呼ぶこともあります。一般の言葉では“空耳"といったりもします。実際にはない物が見えたり開こえたりすることを指す症状である“幻覚"の一種です。

耳鼻科の病気の時に経験する耳鳴りは、無理にいえば幻聴といえなくもありませんが、耳鳴りが人の声として聞こえてくることはありません。人の声が、普通の音の聞こえ方とは違って聞こえてくる、それによって気持ちがひどく動かされてしまったり、行動が影響を受けてしまったりするような場合には、症状としての幻聴(幻声)である可能性が高くなります。

聞こえる声の背景にある病気

幻聴(幻声)を引き起こす原因として、いくつかの精神科の病気が考えられます。代表的なものを3つ挙げてみましょう。

一つは、統合失調症という病気です。統合失調症の幻聴は、不安で恐ろしい気分、周囲の世界が変わってしまって切迫したような感覚とともに聞こえてくることが多いものです。10代後半から20代に始まることが多い病気です。

次は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)という病気です。心が非常に傷つくような出来事を経験した後に、その経験がよみがえるようにして幻聴が聞こえてきます。短い言葉のことが多いようです。しかし自分では、昔のことがよみがえるという感覚は必ずしもありません。

最後は、薬物によるものです。アルコール・大麻・覚せい剤・シンナーなどいろいろな薬物によって、使用している最中、あるいはしばらくたった後に、幻聴が聞こえてくることがあります。

今考えられる病名
統合失調症」、「双極性障害(繰うつ病)」、「うつ病・うつ状態」、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」、「強迫性障害(OCD)

ケース4. 誰かが留守宅に侵入、そして職場でも

【会社員Sさん(28歳、男性)の場合】

5年前にあるマンションに引っ越しました。慣れない職場の仕事で、当時はけっこうストレスでした。

しばらくして、私の留守中に誰かが部屋に侵入して、盗聴器を仕掛けたようでした。そしていつも私のことを盗聴しています。そのうち、職場でも同僚がひそひそウワサするようになり、会社の外部の人までもが私の悪口を言うようになりました。私しか知らないはずのことまで言われます。私が考えていることを言葉にして言ってくることもあります。また数人で私のことをあれこれ話し合ったりしています。ときには電波を送ってきて体をしびれさせたりもします。これはきっと誰かに狙われている・・・と思いました。

上司にいくら訴えても、「そんなことはあり得ないよ」と信じてもらえません。逆に精神科を受診するように勧められました。

私は仕方なくメンタルクリニックを受診したのですが、そこで「統合失調症の可能性が考えられる」と言われました。

そのときはショックで博然としましたが、医者の「ちゃんと薬を飲めば、よくなるから」という言葉を信じて通院しています。薬を飲み始めてから、幻聴が聞こえることもなくなってきました。

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