リワーク・プログラム(その8) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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リワーク・プログラム(その8)

心療内科 精神科大阪府 豊中市千里中央駅直結医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク・プログラム」の8回目です。前回に続き、リワーク・プログラム(職場復帰支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。

【続き→】しかしながら、「医学的な復職可リワーク可)の判断」は異なり、ここに企業と主治医のギャップが生まれていると指摘されています。
医学的な復職可医学的なリワーク可)の判断
○治癒
①一般的には、病気が完全によくなること=完治のこと
○寛解
①病気による症状が好転または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態(国立国語研究所「病気の言葉」委員会2009)
②完治したかは医師にも不明な場合に用いられる。
白血病やアレルギー性の疾患、狭義の精神病(統合失調症気分障害、てんかん、など)、遺伝性の疾患や生来の疾患(発達障害など)の場合、厳密には治癒ではなく寛解である。
③精神疾患も、疾患によっては治癒するが、寛解との区別は困難。
○グレーゾーン
①後遺症が残っていても治癒の術がなく、治療が終了した場合(高次脳機能障害や瘢痕など)』
上記の何れの場合でも、医師は「復職可」と判断「リワーク可」と判断)します。ということは、主治医の「復職可」の判断主治医の「リワーク可」の判断)には、職務遂行能力の回復状態は考慮の外であり、加えて、うつ病などの場合には、「治癒」ではなく、「症状が好転または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態」であれば良いということになります。
つまり、企業側が判断する「復職可」企業側が判断する「リワーク可」)の基準と、主治医の考える「復職可」主治医の考える「リワーク可」)の基準の間には、大きなギャップが存在することになります。このギャップを埋める手立てとして、「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援リワーク支援)の手引き」では、以下のような手立てを推奨しています。
『主治医の判断と職場で必要とされる業務遂行能力の内容等について、産業医等が精査した上で採るべき対応について判断し、意見を述べることが重要となる。
また、より円滑な職場復帰支援円滑なリワーク支援)を行う上で、職場復帰の時点リワークの時点)で求められる業務遂行能力はケースごとに多様なものであることから、あらかじめ主治医に対して職場で必要とされる業務遂行能力の内容や社内勤務制度等に関する情報を提供した上で、就業が可能であるという回復レベルで復職リワーク)に関する意見書を記入するよう依頼することが望ましい。』
産業医等の意見と、主治医への職場の情報提供が重要だということになります。

以上、心療内科豊中市千里中央駅杉浦こころのクリニック」(千里ニュータウン千里セルシー3階)の杉浦でした。

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