2018年08月16日
千里中央(大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援(リワーク)」の86回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖「心の健康問題(メンタルヘルス不調)により休業した労働者の職場復帰支援(リワーク支援)の手引き」(復職ガイドライン(リワークガイドライン))〗(Ⅳ)
■<第4ステップ>最終的な職場復帰の決定(リワークの決定)
⇒第3ステップを踏まえて、労働者のメンタルヘルス状態の最終確認、および就業上の配慮等に関する産業医の意見書作成を経て、事業者による最終的な職場復帰(最終的なリワーク)の決定を行い、労働者ならびに職場に通知します。試し出勤(リハビリ出勤)制度がある事業者ではその間の業務遂行能力をみて復職の最終判断(リワークの最終判断)することも可能です。
職場復帰時(リワーク時)の関係者の役割分担と連携のあり方においては人事労務担当者が全体としてのコーディネート役を担うほうがスムーズに復職できる(スムーズにリワークできる)ことが多いが、産業医が人事労務担当者と連携しつつ全体を導いていくことも時に望まれます。
■<第5ステップ>職場復帰後のフォローアップ(リワーク後のフォローアップ)
⇒職場復帰後(リワーク後)は、管理監督者による観察と職場復帰支援(観察とリワーク支援)のほか、産業医・産業保健スタッフなどによる定期的な復職後のフォローアップ(定期的なリワーク後のフォローアップ)を実施し、メンタルヘルス疾患の再燃・再発の有無、治療状況の確認、勤務状況・業務遂行能力の評価等を行いながら、適宜、職場復帰支援プラン(リワーク支援プラン)の見直しを行います。復職後のフォローアップ期間(リワーク後のフォローアップ期間)は3~6か月程度で、産業医面談は月1回は行うことが望ましいです。職場復帰した労働者(リワークした労働者)や復職者(リワーク者)を職場復帰支援する管理監督者(リワーク支援する管理監督者)・同僚労働者のストレス軽減を図るため、職場環境等の改善や、職場復帰支援への理解度(リワーク支援への理解度)を高めるための教育研修を行うことも求められています。
上記のいずれのステップにおいてもプライバシーの保護(個人情報の保護)は極めて重要な課題です。労働者の健康情報、とりわけメンタルヘルスに関する情報は機微な情報であり、その取り扱いには細心の注意が必要です。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。