復職支援(リワーク)(その74) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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復職支援(リワーク)(その74)

2018年07月17日 

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の74回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●メンタルヘルス疾患の再発・再燃予防のためのリハビリテーションとしてのリワークプログラム復職支援プログラム)(Ⅰ)
◎治療はチーム医療として実践されるべき
メンタルヘルス専門医療機関(精神科・心療内科)における外来診療では本人要因を明らかにし、さらにその手立てを見つけ、本人がそれを身につけるような治療は不可能です。すなわち、日本の健康保険制度の外来診療でこのような治療を行えば、そのメンタルヘルス専門医療機関は経営的にたちまち破綻します。また、一人ひとりの患者様にこの点を指導できる専門的な訓練を受けているメンタルヘルス専門医精神科医・心療内科医)がきわめて少ないという事情もあるが、これは単に医学教育の課題ではないです。すなわち、このような治療はメンタルヘルス専門医師精神科医師・心療内科医師)も含めたチーム医療として実践されるべき課題と言えます。
メンタルヘルス科専門医心療内科医・精神科医)はメンタルヘルス疾患の見立てと薬物療法に責任を持ち、臨床心理士(カウンセラー)は心理的課題を扱い、精神保健福祉士は制度やその仕組みをとおして困難に立ち至った際の対処のしかたを指導し、看護師や保健師は自らのメンタルヘルス症状の認識とそのメンタルヘルスケアのしかたを身につけさせることを実践するなどのメンタルヘルスの専門的役割を果たしつつ、チーム全体がメンタルヘルス疾患の再発・再燃を防ぐためのリハビリテーションとしてのリワークプログラムを実施復職支援プログラムを実施)することで、初めて実現できます。
リワークプログラムのすすめ方復職支援プログラムのすすめ方
前述のようなチーム医療が実施できる場は、現在の医療体制ではきわめて限定されており、一般の外来診療に期待すべきではないです。メンタルヘルス専門医療機関の中の復職支援施設リワーク施設)で実施しているようなリワークプログラムが唯一の場復職支援プログラムが唯一の場)であると言えます。復職支援施設内リワーク施設内)でのリワークプログラムの参加者復職支援プログラムの参加者)の平均休職回数が年を経るごとに上昇しています。リワークプログラムの最終目的復職支援プログラムの最終目的)は再休職の予防であるので、本来的には初回の休職時、少なくとも2回目の再休職時にはリワークプログラムを利用復職支援プログラムを利用)すべきです。
リワークプログラムは数~20名程度の集団復職支援プログラムは数~20名程度の集団)で行われます。まずリワークプログラムの中で実施復職支援プログラムの中で実施)されることは、うつ病や気分障害などメンタルヘルス障害とはいったいどのようなメンタルヘルス症状が見られ、どんな原因でメンタルヘルス不調となるのか、などの疾病教育です。メンタルヘルス不調の理解が進むと、復職支援施設の中リワーク施設の中)では主治医(心療内科医師・精神科医師)から、どのような経緯でメンタルヘルス症状が出てきて現在に至っているかの休職の原因や誘因とその経過を、自分で分析し文章化する(自己分析)という宿題が出されます。
この自己分析の過程でメンタルヘルス不調のことをさらに勉強しながら、自分のメンタルヘルス症状経過を振り返ることによってメンタルヘルス不調に直面し、メンタルヘルス不調が発症したメカニズムを考えて、メンタルヘルス不調の発症の環境要因と自己の中の要因に目を向けていきます。この作業を通じ、自分の中の考え方や受け取り方にメンタルヘルス不調の発症の手がかりがあることを知ることになります。また、主治医も診察場面では知り得ない過去の姿を具体的に知り、より確実な診断ができます。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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