2018年04月18日
千里中央(大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援(リワーク)」の42回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】●リハビリ期における職場への連絡
このリハビリ期では、その後の職場復帰に向けて(リワークに向けて)、職場との連携を図っていく必要があります。休業をした患者様や家族にとっては要治療期(治療専念期)からリハビリ期に移行したことが実感できていたとしても、職場の方には休業者がどの程度メンタルヘルス不調から回復しているのか見当もつきません。実際に、職場から休業者の自宅に連絡をすると休業者にプレッシャーをかけてしまい、休業者のメンタルヘルス症状に悪影響を及ぼしては良くないと考え、連絡を差し控えているケースも多くあるのです。そのような中で、突然、患者様から「リワークプログラムを終えた(復職支援プログラムを終えた)ので、そろそろ職場復帰をしたい(リワークをしたい)」と申し出があったとしても、職場としては受け入れのための体制作りや、産業医への連絡がうまくいかずに、職場復帰がスムーズ(リワークがスムーズ)に進まないことがあります。だから、このリハビリ期に入った後は、職場との緊密な連絡を欠かさないようにしましょう。
また、リワークプログラム(復職支援プログラム)などに参加している場合には、それぞれ専門のリワーク施設(復職支援施設)のソーシャルワーカーやメンタルヘルス専門のカウンセラーが職場との連携をコーディネートしてくれる場合がほとんどですので、患者様がすべきことはあまりありませんが、そのようなリワーク支援施設(職場復帰支援施設)を利用していない場合には、以下で紹介しているような連絡をするようにしましょう。
◎リハビリ期に職場に報告すべき事項
■現在のメンタルヘルス症状
メンタルヘルス症状や通院頻度に加えて、何か主治医(精神科医・心療内科医)からのメンタルヘルス症状の説明があった場合には、それを報告しましょう。
■職場復帰の見通し(リワークの見通し)
この段階では、「〇月〇日に職場復帰をします(リワークをします)」というような正確な職場復帰の見通し(正確なリワークの見通し)は必要ありません。「主治医(精神科医師・心療内科医師)からは、大体あと3ヵ月程度で復職可能(リワーク可能)と言われています」などと大まかでも構いません。
■今後のリワークプログラムの予定(復職支援プログラムの予定)
リワークプログラムなどに参加(復職支援プログラムなどに参加)する場合にはその旨を、1人でリワークプログラムを実施(復職支援プログラムを実施)する場合には、リワークプログラムの計画(復職支援プログラムの計画)などを報告しましょう。
◎リハビリ期に職場に確認すべき事項
■職場復帰の手順(リワークの手順)
実際に主治医(心療内科医・精神科医)から職場復帰の許可(リワークの許可)が出た場合には、どのような職場復帰の手続き(リワークの手続き)が必要か確認しておきましょう。
■職場復帰後(リワーク後)の就業上の配慮について
職場復帰した際(リワークした際)に、半日勤務などの軽減勤務を受けることが可能かどうかを確認しておきましょう。それによって、リハビリ期の最終的な目標設定が変わってきます。
■リハビリ期における産業医・保健師・産業カウンセラーなどとの面談の必要性
職場が休業中に産業医などの産業保健スタッフとの面談を勧める場合もあります。リハビリ期では、そのような機会はできる限り活用するようにしましょう。
■次の連絡予定と方法
今後、定期的に連絡を取った方が良いのか、もし取るとすれば電話で良いのか、会社に行った方が良いのかなど、今後の連絡について確認しておきましょう。
以上、千里中央駅直結・千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市、心療内科「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。