心療内科と心身症(その9) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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心療内科と心身症(その9)

2015年10月28日 

皆様、こんばんは。心療内科 精神科千里中央駅千里ニュータウン医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「心療内科と心身症」の9回目です。引き続き、心療内科について詳しく触れたいと思います。
【続き→】心理・社会的要因で生じたり、悪化するような病は消化器や、循環器、呼吸器、内分泌系、神経系、皮膚、その他身体のいろいろな臓器に生じます。そのため、患者様は通常、これらを身体症状として自覚する一方で、不安抑うつ緊張を訴えることは少なく、それぞれの症状に応じた診療科を訪れることが多いようです。しかしながら、身体の検査では異常がはっきりしなかったり、各科の専門的治療に対する反応が芳しくなく、背景にある心理・社会的な要因の関与が強く疑われる場合などに、最終的に私たち心療内科・精神科に紹介となり、受診されることが多いようです。心療内科には一般にこのような形での受診が比較的よくみられます。身体の症状に対しては、それぞれの専門家の診断と治療は大切であり、身体疾患としての自覚がある場合はまずはそれぞれの専門診療科を受診されてから、心療内科・精神科を受診されることをお勧めします。
心療内科では、身体に現れる症状の治療とともに、必要に応じて、ストレスへの対処について患者様とともに考えていきます。例えば、患者様がそれまで習慣としてきた「過剰なストレス状況への適応」を「日常生活への賢明な適応」に変えていく方法を学ぶ必要がある場合、患者様が自分を犠牲にしてきた適応のあり方の意味を理解するよう促し、そのことで行動を変えていけるようにし、より健康的な適応の仕方に導いていくことを目指します。もちろん、このようなことは一朝一夕に得られるものではありませんが、時間をかけて少しずつ進めていくことでその効果が期待されます。また、心身症の患者様の中には、対人関係において一定のストレスを反復する一方で、自分自身ではそのストレスに気づかずにいることがあります。自分自身が気づいていない一定の対人パターンを知るなど、ストレスを生じるような対人関係のあり方を変えて、新しいより健康的な習慣を身につけていくことを促していく、そのような場合もあると思います。
以上、心療内科千里中央駅直結千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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