2015年04月16日
皆様、こんにちは。心療内科 精神科、千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワークプログラム」の16回目です。引き続き、リワークプログラム(職場復帰支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】■再就職までのプロセス
就職活動の内容についてはさまざまであるが、病状がある程度安定した段階でスタートとなります。経済的問題は大きなストレスであり、症状への影響も大きいです。このため、焦燥感から就職を急ぐことにつながらないよう注意が必要です。
働きたい、という意思が確認できたら仕事に備えての体力作り、生活リズムの構築を図りながら就労スタイルの選択をしていきます。病気や障害を開示するのか、あるいは非開示で行うのか、また、以下に紹介するような福祉的援助を受けるのか、自分のソーシャルネットワークを利用して独自に探すのかなど仕事を探し始めるスタートもさまざまにあります。それぞれにメリット・デメリットがあり、どのスタイルがリワークプログラム対象者(職場復帰支援プログラム対象者)にとって利があるのか十分な検討が必要です。
スタートラインが決定すれば、当面利用する社会資源に応じてスケジュールを立てていくこととなります。就労に向けた取り組みを始めると、それまでの療養生活とは異なりさまざまな自己決定を求められるようになります。また、社会資源を活用する場合、普段馴染みのない用語や手続きが出てくることも多いです。このため、情報が入力、処理されやすいよう検討用の資料を工夫するなど、精神機能面からの補助を行うことも必要です。このような資料を間に置くことでソーシャルワーカーをはじめとする他職種、他機関とリワークプログラム対象者が話し合い(職場復帰支援プログラム対象者が話し合い)やすくなるとともに、スタッフ間の連携サポートにもつながります。
以上、心療内科、千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。