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リワーク支援について(その29)
皆様、こんにちは。心療内科 精神科、千里中央駅直結「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク支援について」の29回目です。前回に続き、リワーク支援(職場復帰支援)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】■自分1人でリハビリに取り組む場合
まず規則正しい生活のリズムを維持することからはじまります。朝は決めた時間に起床し、太陽の光を浴びて着替えをし、1日のはじまりを自覚します。これは体内時計をリセットするうえで、重要なことです。うつ病の人にとって苦手な朝を、どう乗り切るかが最初のポイントになります。
調子が悪いからといって午前中だらだらと寝ていたり、二度寝三度寝をくりかえしていると、うつ状態からなかなか抜け出せません。朝食はきちんと摂るように心がけましょう。昼間は、散歩や軽い運動を心がけましょう。少しずつ行動範囲を広げ、公園や図書館に通ったり、気の合う友人に会ってお喋りをするのもいいでしょう。
徐々に調子を取り戻してきたら、新聞に目を通したり、好きな本や雑誌を読んだり音楽を聴いたりして、以前の趣味を楽しんでみましょう。また、仕事に関連した書類をパソコンで作成してみたりするのもいいでしょう。家族とのコミュニケーションも、負担にならない範囲であれば回復の助けになるでしょう。
1日の終わりには、その日を振り返り、起床時間・就寝時間、気分や体調を記録しておくことをおすすめします。日記をつけるのも結構ですが、あまり深刻に思い詰めた内容だと、かえって逆効果になってしまいます。その日の天気や気分、出来事などを簡単に記しておけばいいでしょう。
もし負担になるようでしたら、この作業は早々に切り上げ、早めに体を休めることが大事です。ただ実際には、患者様1人で自宅を中心に復職(リワーク)を目指すのは、モチベーションを維持するうえでしばしば困難を伴い、自宅静養で症状が回復しても、職場で仕事ができるようになるレベルまでには、大きな隔たりがあります。
次回以降に述べる「職場復帰支援プログラム(リワーク・プログラム)」を利用して、復職準備(リワーク準備)をすすめることが、理にかなっているといえます。
以上、心療内科、千里中央駅「杉浦こころのクリニック」(千里ニュータウン・千里セルシー3階)の杉浦でした。