リワーク支援について(その20) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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リワーク支援について(その20)

皆様、こんばんは。心療内科 精神科千里中央駅直結医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク支援について」の20回目です。前回に続き、リワーク支援職場復帰支援)について詳しく触れたいと思います。

【続き→】●職場復帰の可否リワークの可否)をめぐる問題

■雇用契約と配置転換

精神障害の場合、休業期間が長期にわたり、就業規則で認められている休業期間が満了となってしまう例もみられます。その時点で、たとえ軽減された業務であっても到底従事できるとは思われない病状にある場合には、退職という結果もやむを得ないところであるが、職場復帰に十分リワークに十分)とは言えないものの、回復の過程にあると考えられるような例の処遇については、関係者の頭を悩ませることが多いです。過去の訴訟事例を参照するのも、その際の判断の一助となります。
復職支援手引きリワーク支援手引き)でも触れられているように、雇用契約において職種が限定されている場合とそうでない場合とでは、対応のあり方が少し異なります。後者の場合、元の仕事に従事できる見通しは低いが他の仕事であれば可能であり、それが当該企業内にあるならば、可能な限り職種の転換なども行い、その作業に就かせる対応が求められます。それがどの程度まで行われるべきかは、当該企業の規模や経営面の状況等との関連で判断されると考えられます。一方で、前者の場合には、職種を変えてまで、すなわち雇用契約を超えて、雇用を継続する義務が事業者に課せられることはないようだが、それでも真に職場復帰リワーク)ができないのかどうか、訓練の類を受ける機会を提供するといった配慮が求められる場合があります。こうした問題は、時代とともに、司法の判断が変化していくこともあるため、その動向に注意をして判断を行っていくべきです。
 
以上、心療内科千里中央駅杉浦こころのクリニック」(千里ニュータウン千里セルシー3階)の杉浦でした。

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