リワーク支援について(その3) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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リワーク支援について(その3)

皆様、おはようございます。心療内科 精神科千里中央駅直結医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワーク支援について」の3回目です。前回に続き、リワーク支援職場復帰支援)について詳しく触れたいと思います。

【続き→】■職場離脱期

治療と療養に専念し、症状の改善に努める時期です。おもにメンタルヘルス不調が職場外要因で起こっていたとしても、業務や職場環境による負荷を重ねないためにも、この間は、職場から心身ともに離れることが必要です。職場の関与が主治医による治療や療養指導の妨げにならないよう、職場から本人に対する接触は最小限とすることが望ましいです。職場の管理監督者に対しては、業務上の指揮命令を行なわないよう注意を促すようにします。
一方で、しっかりとこころと身体を休める時期であるにも関わらず、労働者が仕事への焦りや回復の見通しへの不安などから、自宅に持ち帰った職場のパソコンで仕事をしたり、業務に関連する学習や運動などの日課に励み、病状の回復が遅れるケースがあります。このような事態を防ぐため、労働者本人に対して、療養中の過ごし方について一定の指針を示しておくことが重要です。
休業開始当初の労働者の多くは、症状が強く、口頭での説明では十分に理解ができなかったり、説明を理解しようとすること自体が負担になったりすることがあるため、できるだけ説明文書の形で手交しておくことが望ましいです。そうすることで、後で労働者自身が確認できることに加え、家族や主治医がその文書を読み、会社の休業・職場復帰リワーク)に関する仕組みや姿勢を理解する一助になります。診断書が突然提出され休業が開始となる場合には、労働者と接触する機会がなく難しいが、可能であれば療養開始時に、休業に関する就業規則および関連の社内ルール、療養中の過ごし方や注意事項、健康保険組合の傷病手当金の申請方法などの事務手続きの案内、職場復帰プログラムリワークプログラム)の流れ、社内・社外の相談窓口の連絡先などの説明事項を、手引書のような形であらかじめ労働者へ手渡しておくのも一つの方法です。
また、休業中の労働者への連絡が療養の妨げにならないよう、この時期に、連絡の頻度や方法について本人や主治医へ意向を確認し、あまり頻繁にならない程度に申し合わせておくことが望ましいです。連絡は本人から自発的に行なうことを基本ルールとし、業務上どうしても必要な確認事項や事務連絡がある際に、管理監督者から本人へ連絡することがあるといった内容で、前述の説明文書に含めてあらかじめ本人に示しておくのもよいです。
 
以上、心療内科千里中央駅杉浦こころのクリニック」(千里ニュータウン千里セルシー3階)の杉浦でした。

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