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ストレスへの対処(その3)

2015/02/20

皆様、おはようございます。心療内科 精神科千里中央駅直結医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。

今回は「ストレスへの対処」の3回目です。

【続き→】〈ストレスとは

ストレスという用語は、もともと物理学の分野で使われていたもので、物体の外側からかけられた圧力によって歪みが生じた状態を言います。ストレスを風船にたとえてみると、風船を指で押さえる力をストレッサーと言い、ストレッサーによって風船が歪んだ状態をストレス反応と言います。医学や心理学の領域では、こころや体にかかる外部からの刺激をストレッサーと言い、ストレッサーに適応しようとして、こころや体に生じたさまざまな反応をストレス反応と言います。

私たちのこころや体に影響を及ぼすストレッサーには、「物理的ストレッサー」(暑さや寒さ、騒音や混雑など)、「化学的ストレッサー」(公害物質、薬物、酸素欠乏・過剰、一酸化炭素など)、「心理・社会的ストレッサー」(人間関係や仕事上の問題、家庭の問題など)があります。普段私たちが「ストレス」と言っているものの多くは、この「心理・社会的ストレッサー」のことを指しています。職場には仕事の量や質、対人関係をはじめ、さまざまな要因がストレッサーとなりうることが分かっています。

ストレッサーによって引き起こされるストレス反応は、心理面、身体面、行動面の3つに分けることができます。心理面でのストレス反応には、活気の低下、イライラ、不安、抑うつ(気分の落ち込み、興味・関心の低下)などがあります。身体面でのストレス反応には、体のふしぶしの痛み、頭痛、肩こり、腰痛、目の疲れ、動悸や息切れ、胃痛、食欲低下、便秘や下痢、不眠などさまざまな症状があります。また、行動面でのストレス反応には、飲酒量や喫煙量の増加、仕事でのミスや事故、ヒヤリハットの増加などがあります。

これらのストレス反応が長く続く場合には、過剰なストレス状態に陥っているサインかもしれません。これらの症状に気づいたら、普段の生活を振り返り、ストレスと上手に付き合うための方法(コーピング)を工夫してみることをおすすめします。また、これらの症状の程度が重かったり長期間続くような場合には、専門家(精神科、心療内科)に相談することをおすすめします。
 
以上、心療内科千里中央駅杉浦こころのクリニック」(千里ニュータウン千里セルシー3階)の杉浦でした。

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