2016年02月15日
心療内科 精神科、大阪府 豊中市・千里中央駅・千里ニュータウン「医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「リワークプログラム」の29回目です。引き続き、リワークプログラム(職場復帰支援プログラム)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】■産業医等による医学的見地からみた意見
産業医の役割として、会社としての安全健康配慮義務への助言を行う必要があります。想定される再発・増悪リスク要因の除去(危険予知義務)、再発・増悪した場合の措置(結果回避義務)などについて意見を述べ、労働者の健康状態が当該企業への就業に適合するかの助言を行います。また、会社の安全健康配慮義務があると同時に本人にも自己保健義務が存在し、労働者本人にも健康を保つよう努力することを指導します。
■復職後のフォローアップ(リワーク後のフォローアップ)
管理監督者は、日常的に当該労働者のフォローアップを行い、必要に応じて産業保健スタッフ等に相談します。産業保健スタッフ等は、労働者本人および管理監督者との定期的なフォローアップを行い、就業への適合状態を高められるよう業務調整や助言などの復職支援(リワーク支援)を行います。復職後(リワーク後)は環境の変化などから再発リスクが高い時期でもあり、復職後1~2週間(リワーク後1~2週間)程度で復職後面談(リワーク後面談)し、以後1か月前後ごとにフォローアップの復職後面談(フォローアップのリワーク後面談)を行うのが多いようです。
このフォローアップの復職後面談時(フォローアップのリワーク後面談時)に就業制限の改善検討を行い、産業医等は書面にて意見を述べることが望ましいです。就業上の配慮が解除となる時期の見通しは立てにくいが、適応障害的な病理のうつ病は復職(リワーク)が早く(目安として3~6か月程度)、人格的な問題など個人要因が多いうつ病は復職が長引く(リワークが長引く)傾向があります(目安として1年~数年)。家族や職場の復職支援(家族や職場のリワーク支援)が多ければ、回復も早くなる可能性が高いです。
以上、心療内科、豊中市・千里中央駅直結・千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。