心療内科と心身相関(その2) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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心療内科と心身相関(その2)

2015年11月18日 

心療内科 精神科千里中央駅千里ニュータウン医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「心療内科と心身相関」の2回目です。引き続き、心療内科について詳しく触れたいと思います。
【続き→】「こころ」と「からだ」の関係は、専門的な言葉では「心身相関」です。
心身相関は心療内科・心身医学の重要な基本概念で、その中のいくつかについて述べたいと思います。
私たちのこころもからだも常に変化していて、固定したものではありません。生きるということは変化するということ。ついさっきまで悲しんでいたかと思うともう笑っているし、それに伴って身体の状態も必ず変化します。
身体の状態も刻々と変わっています。昨日の体調と今日の体調が違うのはもちろん、筋肉が緊張したり緩んだり、心臓は常に動きながら速くなったり遅くなったり、胃腸の状態もどんどん変化します。そして、身体の状態がよいと気分もよくなるなど、身体の変化はこころの変化を伴います。
「こころと身体の法則」の著者、ジョン・A・シンドラーは、自律神経系や内分泌系(ホルモン)を通して感情が如何に身体に影響を及ぼすかを説明し、「身体的変化を起こさない感情はありません」と述べています。
〖心身相関の例〗
心療内科・心身医学でよく引用される例として<うるし(漆)アレルギー>の話があります。うるしの木の下を通るだけでアレルギーが出るケースで、うるしではなく他の木だと暗示をしてうるしの木の下を通ったら、アレルギーはでなかった。しかし他のうるしではない木を、「これはうるしだ」と暗示を与えて通ったら、うるしのアレルギーが出たという実際の例です。
日本人に昔から多い「神経性胃炎」、今日では「機能性ディスペプシア」と言われますが、胃は最もストレスの影響を受けやすい臓器の一つです。いわゆるストレスが重なると、胃酸が増えたり、胃の動きが悪くなって胃酸が停滞してたまりやすくなったりして、胃炎や胃潰瘍が起きやすくなります。
このように、こころと身体は密接な関係にあることはよく知られています。そもそもこころと身体は「密接な関係」というより、「同じものを別の角度からみているようなもの」だという考え方さえあります。東洋医学や仏教では「心身一如」といわれます。いずれにしてもこころと身体は表裏一体の分けられない関係であることは間違いありません。
以上、心療内科千里中央駅直結千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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