ストレスと精神疾患(その5) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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ストレスと精神疾患(その5)

2015年02月27日 

皆様、こんにちは。心療内科 精神科千里中央駅千里ニュータウン医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「ストレスと精神疾患」の5回目です。
【続き→】ストレス因子だけで精神疾患の発症を説明することはできないが、ストレス因子が発症に関与していることは明らかです。その関与の仕方については多くのモデルが提唱されてきたが、なかでも広く受け入れられているのがストレス脆弱性モデルです。これは、メンタルヘルス不調(精神的不調)は、個人の特性と環境特性との相互作用からメンタルヘルス不調(精神的不調)が生み出されるという相互作用モデルであり、「素因-ストレス(diathesis-stress)モデル」がよく知られています。このモデルでは、ある精神疾患にかかるのは、素因としてなんらかの脆弱性を持った人が環境ストレスの影響を受けたためであると理解します。ここでいう素因とは、その症状の発現の可能性を高めるような個人の特徴のすべてであり、そこに環境からの好ましくないストレス因子が加わると、素因関連性の障害が現れると考えます。
このように書くと、素因と環境がそれぞれ独立して存在しているような印象を与えるが、現実には素因と環境がお互いに影響し合っています。そうした理解に基づくのが相互交流(transactional)モデルです。このモデルでは、個人と環境がそれぞれに独立した存在で影響し合っていると考えるのではなく、時間の流れのなかで相互に、そして動的に影響し合っています。そのために相互作用(interactional)ではなく、相互交流という用語が用いられます。個人と環境を分けて考えるのはあくまでも概念的な理解のためであり、現実には分けることができない一つのシステムなのです。
以上、心療内科千里中央駅直結千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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