非定型うつ病について(その49) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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非定型うつ病について(その49)

2015年02月19日 

皆様、こんにちは。心療内科 精神科千里中央駅千里ニュータウン医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】●認知行動療法
認知行動療法はCBT(Cognitive and Behavioral Therapy)とも呼ばれ、アメリカで開発された療法で、もとは「認知療法」と「行動療法」の二つの考え方や手法が統合されて出来た療法です。認知療法の認知とは、ものの見方や考え方、感じ方という意味で、患者様本人が病気に対するマイナスの見方や考え方を変えていくことに焦点をあて、歪んだ思考を修正しながら問題点を解決していく方法です。精神科医や臨床心理士のアドバイスによって行われます。一方行動療法とは、誤った学習によって身についてしまった好ましくない行動を、再学習することで、不適切な行動を減らして適切な行動を増やしていく治療方法です。恐怖症の治療に優れた効果があるとされています。
この二つの療法を統合してできたのが認知行動療法で、治療法の基本は、「認知」と「行動」、それに「感情」を含めた三要素を重視し、この3つのバランスがとれているかをみながら問題解決をはかっていきます。方法としては、先ず認知の内容を深く掘り下げていきます。認知とは考え方ですが、そこには自動思考(自分でコントロール出来ていない瞬間的に思い浮かぶ考え)があって、それを掘り下げていくと、スキーマ(考え方のクセ、信念)が見えてきます。実はこのスキーマから自動思考が生み出されてくるのです。この自動思考とスキーマの関係性を捉えることによって、認知の全体像も見えてきます。そして、この自動思考とスキーマが、今度は行動や感情にも影響を及ぼしますので、まずスキーマを自覚し、マイナスとなる考え方を修正していくことによって、治療への道を開いていく方法です。自動思考は言語化すると、認知の意外性に気づきます。それが考え方のクセとなって、こころの中核をなす信念となっています。この誤った信念が病気を引き起こしていることに気づき、信念がいつも正しいことではないことが認識できれば、治療への大きな第一歩となります。
以上、心療内科千里中央駅直結千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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