2015年01月12日
皆様、こんにちは。心療内科(千里中央駅直結・千里セルシー3階)「杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】そこで、基本症状である「気分反応性」よりも、副症状としての「過食、または体重増加」「過眠」「鉛様麻痺」「拒絶過敏性」といった生物学的な疾病性を重要視する専門家もいます。この4つの副症状のうち、2つ以上があれば非定型うつ病の診断が確定し、1つであれば疑いがあることになります。副症状とはいえ、この4つの症状は非定型うつ病を診断するうえで非常に重要な症状で、気分反応性があるかどうかにかかわらず、過食と過眠の2つの症状だけで、非定型うつ病の診断には有効であるという報告もあります。また、拒絶過敏性こそが非定型うつ病の中核的な症状であるとする考えもあります。ただ、拒絶過敏性は回避性パーソナリティ障害と重なる部分があるため、しばしば非定型うつ病を見誤ることがありますので、診断は慎重に行う必要があります。