非定型うつ病について(その23) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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非定型うつ病について(その23)

2015年01月03日 

皆様、こんにちは。心療内科千里中央駅直結・千里セルシー3階)「杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】では、非定型うつ病になる場合の性格的なポイントは何かというと、一つは「対人緊張」です。自分は、他人からどう思われているかを非常に気にします。人から嫌われたり批判されたりすることを極度に恐れますので、常に他人に対する緊張感を抱いています。ですから、人に気に入られようとして、自己主張をせずに自分を殺して人に尽くします。しかし、こうした対人緊張という行動パターンがいつまでも続くわけがなく、やがて破綻して落ち込み、それがきっかけとなって発病することが多いのです。この対人緊張は、非定型うつ病になりやすい性格を考えるうえで重要なポイントです。
次に大事なポイントは、「不安気質」がこの病気の根底にあるということです。その意味で、非定型うつ病は他の精神障害を併発しやすい病気といえます。最も併発しやすいのが「パニック障害」で、次に多いのが「社交不安障害」(対人恐怖)となっています。強い不安感があるため、人に対する恐怖感がつきまとい、人前ではあがりやすく、臆病で小心になりがちです。嫌われたらどうしよう、失敗したらどうしようというマイナス思考に陥って、悪い方へ悪い方へと考えるようになります。このほか、性格の変化があります。非定型うつ病の人の発病前は、優れた人格の人が多いとも言われます。つまり、発病したために性格変化を起こして、本来の性格とは異なる性格を見せることがあります。それは、人の注意を引きたい、賞賛の的になりたい、非難されると弱いといった性格に変わったり、また思いやりがなく、無神経で軽薄になったりすることもあります。一部の人に、このような性格変化が起こることがあります。

 

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