復職支援(リワーク)(その85) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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復職支援(リワーク)(その85)

2018年08月10日 

千里中央大阪府 豊中市・千里ニュータウン)、心療内科 精神科医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
今回は「復職支援リワーク)」の85回目です。引き続き、復職支援(リワーク)について詳しく触れたいと思います。
【続き→】〖「心の健康問題(メンタルヘルス不調)により休業した労働者の職場復帰支援リワーク支援)の手引き」(復職ガイドラインリワークガイドライン))〗(Ⅲ)
■<第3ステップ>職場復帰の可否リワークの可否)の判断および職場復帰支援プランの作成リワーク支援プランの作成
復職の最終決定リワークの最終決定)の前段階として、以下の(ア)から(オ)に示す情報収集と評価を行ったうえで職場復帰が可能リワークが可能)かどうかを総合的に判断し、職場復帰を支援するためリワークを支援するため)の具体的プラン(職場復帰支援プランリワーク支援プラン))を作成します。
(ア)労働者の職場復帰に対する意思リワークに対する意思)の確認:家族の強い希望で復職可能リワーク可能)のメンタルヘルス診断が出ている場合やメンタルヘルス疾患休職期間が満了に近づいたり、傷病手当金が減額されて経済的に苦しくなっているなどの背景がある場合があります。
(イ)産業医等による主治医(精神科医・心療内科医)からの意見収集:復職可能診断書リワーク可能診断書)が本人のメンタルヘルス不調の回復を証さず、具体的な就労条件の記載がない場合には、本人の同意を得て主治医(精神科医師・心療内科医師)からの情報や意見を収集します。
(ウ)労働者のメンタルヘルス状態等の評価:治療状況およびメンタルヘルス不調の回復状況、業務遂行能力、今後の就業に関する考えなどの情報を評価します。
(エ)職場環境等の評価:業務および職場との適合性、作業管理・作業環境管理に関する評価、職場側による復職支援準備状況リワーク準備状況)等について評価します。
(オ)その他:治療に関する問題点、本人の行動特性、家族の復職支援家族のリワーク)状況、職場復帰の阻害要因リワークの阻害要因)などを評価します。
事業場の考える職場復帰判定基準リワーク判定基準)の例としては、以下のようなものがあります。
・休業中の日常生活において、起床・就寝時間、食事の摂取、日中の活動などの生活リズムが取り戻されており、それがある程度の期間維持されていること。
・通勤時間帯に1人で安全に通勤ができること。
・就業規則に定められている必要な勤務時間中、会社にいられるだけのメンタルヘルス的・身体的な力が回復していること。
・読書、パソコン作業が数時間継続してできる(集中できる)こと。
以上の評価を経て、産業医・産業保健スタッフを中心に人事労務担当者、管理監督者らが協議して職場復帰の可否について判断リワークの可否について判断)を行います。
職場復帰が可能と判断リワークが可能と判断)された場合には、①職場復帰日リワーク日)、②管理監督者による就業上の配慮(業務内容・業務量の変更、段階的な就業上の配慮、通院等治療上必要な配慮、業務サポート等)、③人事労務管理上の対応(配置転換・異動の必要性、勤務制度変更の必要性等)、④産業医等による医学的見地からみた意見、⑤フォローアップの方法や就業制限の見直し時期、⑥その他試し出勤(リハビリ出勤)制度の利用などを盛り込んだ、具体的な職場復帰支援プラン具体的なリワーク支援プラン)を作成します。
職場復帰が不可リワークが不可)と判断された場合には、前述の(ア)~(オ)の情報・評価結果の中で問題と思われる事項について、本人・職場に改善への取り組みを促し、しかるべき手順を踏んで再度アセスメントをやり直します。メンタルヘルス疾患の疾病性の改善に疑問符がつく状況では主治医(心療内科医・精神科医)との連携が欠かせないです。特に傷病手当の申請などにおいて、企業の復職不可判断リワーク不可判断)に対する主治医(心療内科医師・精神科医師)の理解は必要不可欠です。
以上、千里中央駅直結千里ライフサイエンスセンタービル16階・豊中市心療内科杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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