非定型うつ病について(その50) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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非定型うつ病について(その50)

2015年02月20日 

皆様、こんにちは。心療内科 精神科千里中央駅千里ニュータウン医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】では実際に、認知行動療法をすすめる場合ですが、患者様の症状や現在の状態をみて、それに合った形式(方法)で取り組みます。形式には5つあり、①「セルフ・ヘルプ認知行動療法」(本やパソコンなどを使って、1人で取り組む)、②「アシストつきセルフ・ヘルプ認知行動療法」(通院してアドバイスを受けながら行う)、③「認知行動療法アプローチ」(セミナーに参加して理解を深める)、④「集団認知行動療法」(集団の中で治療プログラムに参加する)、⑤「個人認知行動療法」(治療者と1対1で取り組む)です。症状が軽い場合は、セルフ・ヘルプ認知行動療法でもよいかもしれませんが、重い場合は個人認知行動療法で取り組みます。ただ本格的に認知行動療法を受けるならば、やはり集団認知行動療法か個人認知行動療法です。人数が違うだけで、内容は同じです。
集団認知行動療法は、治療者のもとへ定期的に集まって、同じような状態の患者様が3~10人ほど集まり、2~3人のスタッフとともに、数カ月かけて12回程度のセッションを行います。患者様は参加された他の患者様や治療者との対話を通して、自分の認知、行動、感情面での問題点を見いだして、改善していきます。参加したそれぞれの患者様も、他の人の考え方や状況に共感したり、客観視したりすることで、新たな見方や考え方を発見し、自分の改善に役立てていきます。セッションでは、お互いの発言に対しては、決して批判したり否定したりせず、お互いを認め合い、むしろ褒め合う言葉を掛け合うようにします。一方、集団療法では個人的な細部に焦点を合わせることは難しいため、そのような場合は個人認知行動療法のセッションを選択します。1対1で行うため、個人的な部分まで丁寧に対話でき、より効果的な治療を受けることができます。
こうして、認知行動療法は週に1回のペースで、30~50分の対話形式で行われ、全部で12回くらいのセッションですが、治療がスムーズに行われれば回数も少なく、なかなか進まない場合は16回程度行われることもあります。セッション毎に、最初10分程度でその日のテーマを決め、本題に入ったら改善点を探り、見つかったら具体的な対策を治療者と一緒に考え、最後に意見や感想を述べあって終了します。
以上、心療内科千里中央駅直結千里セルシー3階「杉浦こころのクリニック」の杉浦でした。

 

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