非定型うつ病について(その35) | 豊中市 千里中央駅直結の心療内科「杉浦こころのクリニック」

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非定型うつ病について(その35)

2015年01月15日 

皆様、こんにちは。心療内科千里中央駅直結・千里セルシー3階)「杉浦こころのクリニック」の杉浦です。
【続き→】〖似ている病気、併発しやすい病気〗
●症状が似ている病気
■《パーソナリティ障害
パーソナリティ障害というのは、いろいろなきっかけによって人格が影響を受け、偏った考え方や行動パターンが極端に現れ、日常生活や社会生活に支障をきたした状態をいいます。DSM-Ⅳ-TRでは11のパターン(妄想性、シゾイド、失調型、反社会性、境界性、演技性、自己愛性、回避性、依存性、強迫性、特定不能のパーソナリティ)に分けています。基本的な症状としては、「白か黒かの両極端な認知に陥りやすい」「自分と他人の考え方や認知を混同しやすい」「理想的な自分と無価値な自分が同居している」「こころの許容量が小さい」などが特徴的な症状です。11のタイプのなかで、特に非定型うつ病と間違われやすいのが「境界性パーソナリティ障害」です。
境界性パーソナリティ障害の人は、子供のころ虐待を受けたり、また親から十分な愛情を受けられなかったために、常に恐怖や不安にさらされ続けていて、それがトラウマとなり、親や人から見捨てられることに強い不安を抱いている人に多いです。その不安感を払拭するために、こころが激しく揺れ動き、他人の些細な言動に反応して、落ち込んだり激怒したりします。また、先ほどまで優しく接していたかと思うと、突然に暴力をふるったり、リストカットや薬物の乱用などをしたりする行為が見られるなど、衝動を自分でコントロールできなくなる状態をいいます。このような特徴が、非定型うつ病の「気分反応性」や「拒絶過敏性」の症状によく似ていることから、間違えられることもあり、また併存している事もあって、診断が困難な場合があります。

 

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